サラービー医師の殺害犯、処刑される
2011年09月21日付 Jam-e Jam 紙

容疑者、作り笑いを浮かべながら記者らの質問に答え、死の恐怖を隠そうと努力

 テヘラン東部で射殺された医師のサラービー氏の1周忌の前日にあたる昨日(西暦2011年9月20日)の朝、殺害犯はナールマク〔※テヘラン東北部〕のハフトホーズ広場で絞首刑に処された。

 ジャーメ・ジャム紙によると、昨日の朝、容疑者を乗せた車が判決の執行場所に到着し、車のドアが開かれると、記者やカメラマンが待ち構えていることを知っていた容疑者は、作り笑いをして死の恐怖を隠そうと試みた。男は絶え間なく笑い、彼に向けられたどの質問にも、少し考えては答えた。矢継ぎ早に飛ぶ記者らの質問に、男の思考は混乱し、ついに喧騒の中で彼の耳に届いた最後の質問に対して、一瞬立ち止まってから、次のように言い放ったのであった。「お前への質問にはあの世で答えてやるよ」。〔…〕

 死刑執行現場であるナールマクのハフトホーズ広場には、早朝からたくさんの人々が集まっていた。次席検事でテヘラン刑事裁判所所長のアミールアーバーディー判事から、死刑囚に対する起訴状が読み上げられた。死刑囚は沈黙していた。恐怖が彼の存在すべてを包み込んでいた。〔執行現場にいた人たち〕全員が黙って、死刑囚に対して行われた審理の詳細に耳を傾けた。

 法医学庁の救急車が現場に到着すると、昨年シャフリーヴァル月30日(西暦2010年9月21日)に広場で52発の銃弾を浴びせて心臓外科医のサラービー氏を殺害した犯人サッジャードの命も、あと数分で絶えるであろうということを、彼がもはや日の出を見ることは無いだろうということを悟った。5時30分、クレーン車にくくりつけられた首つり縄が容疑者の首を圧迫し、絞首台の上で彼は人生を終えた。

 7分後、現場に待機していた医師が検死を行い、サッジャードの死を宣言、遺体を法医学庁の救急車に乗せた。救急車が現場から出ると、人々は次々と現場を去った。「これが法に敬意を払わぬ悪行の結末さ」とつぶやく人たちの声が聞こえてきた。

 死刑囚に対する起訴状によれば、サッジャードは28歳の若者で、心臓疾患で母親を亡くした後、母親の治療をした医師のサラービー氏の殺害を決意、友人1名と共謀してサラービー氏の診療所の周辺で待ち伏せをし、彼に2発〔52発の誤り?〕の銃弾を浴びせて殺害、その後ケルマーンシャーに逃亡した。

 殺害からしばらくして、テロ組織PJAKに加わる計画を立てていた容疑者は、警察の駐屯所に侵入して武装闘争を試みた。その結果、警察官2名が負傷、容疑者は武器を所持した状態で捕えられ、テヘランへ送還された。

〔…〕

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( 翻訳者:斉藤美海 )
( 記事ID:24176 )