5度目の「核のテロ」、発生:これまでのモサドによるテロの手法と酷似
2012年01月12日付 Jam-e Jam 紙


【政治部:マルヤム・ジャムシーディー】昨日、時計の針が朝8時20分を指した頃、爆発音がテヘランのセイエド・ハンダーン通りを揺らした。正確にいえば、ゴルナビー通り、アッラーメ・タバータバーイー大学前での出来事だった。

 一人のバイク乗りが磁気爆弾をプジョー405の運転手横のドアに取り付け、それから数秒後に車が爆発した。運転手は負傷し、運転手の横に座っていた同乗者は殉教した。爆発現場近くを通りかかっていた歩行者1名も、手に怪我を負った。数時間後、レサーラト病院に搬送されていたプジョー車の運転手も、負傷の度合いが激しく、殉教した。これで今回のテロ事件の殉教者は2名となった。

 今回のテロの標的は、モスタファー・アフマディーロウシャン氏だった。同氏は即死だった。これより前、西洋の各メディアは米議会の議員数名が、バラク・オバマ大統領に対して、イラン人科学者のテロを進言したと報じていた。

 メフル通信の報道によると、国際原子力機関は最近、殉教者モスタファー・アフマディーロウシャンと面談したことがあったという。アフマディーロウシャン氏の名前は、国連安保理の制裁リストにも載っていた。彼はシャリーフ工科大学で化学工学を学んだ、同大学の教授であった。彼はまた、ナタンズの核施設の商務担当副所長も務めていた。ファールス通信が殉教者アフマディーロウシャンの同僚の一人の話として伝えたところによると、同氏はガスを分離するためのポリマー膜の製造に関する共同プロジェクトに携わっていたという。

 ウランの濃縮には、ポリマー膜が使用される。ウランはまず、6フッ化ウラン・ガスに転換され、そこから特殊なポリマー膜によって「濾過」される。〔核分裂性の〕ウラン235は238よりも早くポリマー膜を通過するため、こうすることでウランが濃縮されるのである。

 殉教者アリーモハンマディーに対するテロ事件の2周忌にあたる日に発生した今回のテロは、モサドによってテヘランで行われたこれまでのテロに酷似している。テヘラン州治安担当副知事のサファル・アリー・バラートルー氏によると、爆発した爆弾は磁気爆弾の一種で、我が国の科学者に対するテロでこれまで使用されてきたものと同じ種類だという。ちょうど2年前のこの日にも、核科学者のマスウード・アリーモハンマディー氏が遠隔操作による爆弾爆破によって、自宅前で暗殺されている。

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 内務省治安担当次官のアブドッラーヒー氏は、今回の事件は第9期国会選挙を「治安的」雰囲気に満ちたものにしようとする、敵の企てによるものだと指摘し、「選挙を目前に控え、敵は〔社会の〕雰囲気を『治安的』なものにし、そうすることで〔国民の選挙への〕参加を抑えようとしているのだ」と語った。

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 今回のテロ事件を受け、国会の国家安全保障外交政策委員会のモハンマド・コウサリー委員も、「イランで起きたこれまでのテロとの類似性に鑑みるならば、今回の事件を計画したのは、シオニスト関連だろう」と指摘する。〔‥‥〕同氏はさらに、「世界の抑圧諸国に関係する分子が今回の出来事にかかわった痕跡が見られる」とも語った。

 また国家安全保障外交政策委員会の報道官は、今回のテロは「米=シオニスト・テロ」の一種だと指摘した。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:25168 )