ヨルダン情報部の退役将官が「西岸分離決定」を解消し、西岸をヨルダンに返還することを提案
2012年05月14日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ヨルダン情報部の退役将官が「西岸分離決定」を解消し、西岸をヨルダンに返還することを提案
2012年5月14日『クドゥス・アラビー』
【アンマン:本紙】
ヨルダン人退役上級将官は、ヨルダンにおけるアイデンティティー論争を、西岸をヨルダン・ハシミテ王国に戻すことを通じて解決することを速やかに始めることを提案した。
ベニー・サハル部族の象徴的人物とされている退役将官ムハンマド・アル=ブダーリーン少将は論説を上梓したが、これは、元来パレスチナ市民権を持つヨルダン人の切望感の増大や、ヨルダン人化と呼ばれるものに関しての論考である。
アル=ブダーリーン氏は、ヨルダンの最上級・最重要機関とされているヨルダン情報部の将官であったが、ヨルダンのアイデンティティー論争の解決に特化した提案を上梓した。
この論説で彼は以下のように述べている。提案として、ヨルダン政府は以下を決定する。すなわち、西岸のパレスチナ人の代表としてのPLOの承認の撤回、「西岸分離決定(1988年)」の解消、西岸は占領されたヨルダンの領土であることの表明、イスラエル占領当局とパレスチナ当局双方に西岸から撤退するようにとの要求である。また、242号決議に従って物事を1967年6月4日の状態に戻す。そして、PLOはパレスチナ出自のヨルダン人を除く全パレスチナ人を代表としてとどまる。そして、PLOとその諸派は、全てのヨルダン人の間においていかなる活動を行うことも禁止する。
アル=ブダーリーン氏が言うには、この解決方法以外に、パレスチナ出自のヨルダン人がヨルダン国家における完全な市民権をもった真の市民であると感じることはできないであろうし、また同様に、パレスチナ出自以外のヨルダン人も、完全な真の市民権を持つと感じることができないであろう。そして、全ての市民の市民としての権利の多くが、40年間、基本的な問題に起因する困難に立ち向かうことに捧げられてきたのである。得られなかったもの、あるいはこれからも得られることがないであろうものを待ちながら。
アル=ブダーリーン氏の論説は、『ウェブ・ニュース、アル=イスラーフ』紙が発表したが、この論説を通して氏が提案した解決法は以下のようなものである。すなわち、ヨルダンの組織はヨルダン連合王国草案に類似した改訂版に沿って見直されなければならず、その後に、さまざまな出自でその市民権の継続を真摯に望むヨルダン人に対して、最終的に一つの市民権を取得するという選択を行う手続きをする、従ってもう一つのアイデンティティーや出自に縛られ続ける必要はなく、二つの心臓を一つの体の中に持つことはないのである。特に、もう一つのアイデンティティーに繋がりのある者は、もし望むなら、それを選ぶという選択がある。属している二つの国の二つのアイデンティティーの間で魂と心を分けてしまう代わりに、である。
アル=ブダーリーン氏の提案が、決定の場に繋がるのか、あるいはヨルダンの決定機関が考えている戦略に繋がるのかはいまだにわからないが、ヨルダンにおけるアイデンティティー論争は最近、多国籍や国民番号放棄の現象の増加、パレスチナ出自のヨルダン人の法的状況に関した論議のエスカレート、市民権と平等を求める考えの出現とともに倍増している。
アル=ブダーリーンの要求は、法律上の研究に反応すると思われる形で提示された。この法律的研究は、「平等な市民権のためのヨルダン・イニシアティブ委員会」により公表され、また本紙が日曜日に発表し、広範な反応が認められた。
弁護士アニース・アル=カースィム氏によって行われたこの研究は、「西岸分離決定」の行政的、政治的枠組みに関して検討を加えたものである。この決定は合憲ではなく、そのことをフセイン国王も承知であったこと、そしてまたヨルダン政府が、ヨルダン国籍や国民番号を西岸の住民たちから取り消すという行為に出る60年以上前の1949年に、西岸の住民にヨルダン国籍を付加したことにも、研究は言及している。
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( 翻訳者:山﨑やよい )
( 記事ID:26408 )