(技術的理由により非公開)パレスチナ:米国、入植者の暴力行為を初めて「テロ」と位置付け
2012年08月20日付 al-Hayat 紙


■米国、入植者の暴力行為を初めて「テロ」と位置付け

2012年08月20日 月曜日 『アル=ハヤート』

【ロンドン:本紙】

入植地問題に対する米国の苛立ちを示す注目すべき動きとして、米国務省はパレスチナ人に対する入植者らの攻撃を初めて「テロ」と位置付け、テロに関する年次報告書にもその旨を明記した。

パレスチナ人は以前から、入植者に戦争を仕掛けられ、自分たちの土地や家、モスクにおいて戦いが繰り広げられているという状況にある。入植者による暴力は決して目新しいものではないにせよ、彼らが殺害や身体的ダメージを負わせる意図をもって武器を使い始めてからというもの、暴力はかつてないレベルに達している。すべては占領軍の耳に届き、目に映るなかでの出来事であり、共謀しているとまでは言えなくても占領軍の完全な保護のもとで行われているのだ。

この4日間、二度の激しい攻撃があった。一つは、木曜日[16日]ベツレヘム南方の入植地群「グーシュ・エツィオン」近くにおいて火炎爆弾でパレスチナのタクシーを狙ったもので子供2名を含むパレスチナ人6名が火傷を負った。もう一つは、西エルサレムにおいてユダヤ青年数十名がエルサレムに住むパレスチナ人青年3名に激しい暴行を加え、1名が重傷を負ったものである。さらにイスラエルの人権団体「ベツェレム」のあるボランティア職員が目撃したところでは金曜日[17日]、[ヨルダン川西岸地区北部]カルキーリーヤ県カフル・カッドゥーム市で毎週行われている平和的なデモを取材中のパレスチナ人記者らが占領軍兵士から暴行を受けたという。

エルサレムでのパレスチナ人青年に対する攻撃に関与した容疑でイスラエル人4名(男性1名、未成年2名、女性1名)が拘束され、取調べが始まったにもかかわらず、パレスチナ人はこの捜査の結果にあまり期待していない。不起訴で捜査打切りとなり容疑者たちが無罪となるか、よくて軽罰で済んでしまうのが常だからである。

こうした中、ハアレツ紙電子版は「米国務省が2011年版のテロに関する報告書の中で、パレスチナ人に対する入植者の攻撃を記載した。入植者の攻撃をテロと位置づけたのはアメリカの公式報告書では初のことだ」と報じた。また、同紙によれば報告書では、西岸地区・ガザ地区・イスラエルに関する項目が設けられ、入植者らがパレスチナ人に対して行ういわゆる「代価の取り立て[※]」についてテロ行為とみなしたという。

これについてイスラエルのモシェ・ヤアロン副首相兼戦略担当相は昨日[19日]、ベツレヘムとエルサレムで起きた攻撃事件について、「憎悪による犯罪」「テロ行為」などと評した。イスラエルのエルサレム・ポスト紙電子版によれば、同相はこれらの攻撃事件を「卑劣で、受け入れがたい」とした上で、「責任者らは、このような醜い行為が繰り返されることを防ぐため総力をあげた闘いに取り掛かるべく、あらゆる手段を講ずるべきだ」と語った。

[※]:入植地に反対する行動に代価を支払わせるという意味で、入植者らがパレスチナ人やその所有物、イスラエルの治安部隊に対して攻撃を加えた後に「代価」と書き残していくことからこう呼ばれる。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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米国務省国別テロ報告書2011
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