イラン原子力庁長官、IAEA事務局長に要求「イスラエル核施設の特徴をわれわれに提供せよ」
2012年09月19日付 Mardomsalari 紙

【政治部】国際原子力機関(IAEA)の事務局長は、今ある諸問題や意見の違いについて検討し、未解決の問題の解決策を探るために、近くIAEAとイランの間で協議が再開されるだろうとの見方を示した。他方、イラン当局はIAEAの政策に対し、現在のやり方が続くならば、自らの国際的な義務について見直しを行うことになるだろうとの警告を発した。その理由として、シオニスト体制がこの間さまざまな方法を使って、核問題で国際社会を対イラン陣営に引き込もうとしていることを、イラン側は挙げている。

〔‥‥〕

 フェレイドゥーン・アッバースィー原子力庁長官は56回目となる国際原子力機関総会の傍らで、天野之弥IAEA事務局長と会談し、その後記者団に対し、同事務局長との会談に関する質問に応じた。その中で同長官は、会談ではこれまで同事務局長にしてきた指摘を繰り返したことを強調した。

 同氏は次のように述べた。

〔2012年5月下旬の〕テヘラン会談で天野氏には、〔IAEA〕理事会にこの種の報告書を提出し、その情報をインターネット上に公開するようなことは止めて頂くよう、指摘・要請したが、〔今回の会談でも〕同じ指摘を繰り返した。この会談では天野に、地域情勢やイランに対して存在する危険に鑑み、われわれが平等な条件で自国の成果を守ることができるようにするべきだと申し上げた。私は事務局長に、イランの敵であるシオニスト体制の〔ウラン〕濃縮施設の地理的特徴や数について、〔IAEAがイランの核施設についてイスラエルに提供しているのと〕同じように、われわれにも提供し、〔核施設に〕ダメージを与えるにあたって双方の条件が平等になるようにすべきだとの意見を申し上げた。

 同氏は、イランの〔ウラン〕濃縮活動の主だったものは3.5%内〔の濃縮ウランの製造〕にあると強調した上で、「今後のわれわれの必要に応じて、濃縮するウランの量を決める。イランで20%の濃縮活動を行う目的は、医療用のラジオアイソトープの製造のためである。これを非平和的な目的につなげて理解しようとする人も、一部にはいるようだが」と強調し、さらにこの「一部」に対し、「イランによる20%濃縮活動に過度の注目をしたり、それを危険として理解したりすべきではない。なぜなら、イランの濃縮活動の主眼は、今後も3.5%の範囲内にあるだろうからだ」と忠告した。

〔‥‥〕

 同氏はまた、IAEAとの対話継続に対するイラン側の意志を強調した上で、〔‥‥〕「〔‥‥〕もしIAEA当局が意地をはらずに、われわれが過去1年間にわたって信頼のできる証拠を求めてきたことに対して、彼らが証拠を示したならば、もっと早く〔よい〕結果が得られただろう。彼らはテロリストや破壊分子と協力してなどいないと言うが、われわれは協力をしていないことの証拠を示すよう求めているのだ」と言明した。

〔‥‥〕

 アッバースィー原子力庁長官はイランとIAEAの間の対話に関する別の質問に答えるなかで、「IAEAは対話を継続するにあたって、検察のような態度を取るべきではない。むしろ、〔欧米の〕主張を証明するのではなく、それを拒絶するというような協力的な視点から、対話に臨むべきだ」と述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
関連記事(イラン原子力庁長官、IAEAの在り方を批判)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27633 )