イランの核開発についての交渉の見通し
2013年02月24日付 Al-Ahram 紙

■イラン革命防衛隊が武力を示し、陸軍と空軍部隊の演習を実施

2013年2月24日『アル=アハラーム』

【テヘラン:各種通信社、ウィーン:ムスタファー・アブドゥッラー】

カザフスタンでのイランと5+1カ国(訳注:国連安保理常任理事国5カ国+ドイツ)との核協議の新しいラウンドが始まる2日前に、イランの革命防衛隊は陸軍と空軍部隊の演習で武力を見せつけた。その演習は3日間続き、戦闘準備の進化を目的としている。

「偉大なる預言者8」演習の報道官であるハミード・サルヘイリー准将が演習の始まりを発表した。演習はイラン南東のケルマーン県で行われ、予備軍の数十の大隊が参加した。

イラン公式テレビは、演習が革命防衛隊の地上部隊を含み、国の南部にある町シルジャンで行われたと報じた。そしてそのテレビは戦車や大砲の映像を放映し、それらは敵を想定した拠点を攻撃していた。そして演習はイラン軍の能力の発展を目指したものだと付け加え、詳細については多く語らなかった。

明後日火曜日(26日)にカザフスタンで予定されている核協議について、アメリカの『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙は、同紙が「より高い手」と表現したところのものを交渉において得るために(イランが)演習をした、と報道した。そして同紙は、交渉が妥結する可能性は極めて限低くなったようだ、と述べた。同紙は、昨春以降、イラン政府と西洋諸国間の協議が3ラウンド失敗に終わった後、西洋諸国の要人らはイランに核プログラムを諦めるよう説得するために列強勢力が真剣な提案をすると強調した。西洋の要人らは「5+1」カ国が、ウランの20%濃縮の停止とフォルドウの施設の閉鎖を再度イランに求める、と明らかにした。また西洋は(上記要求の見返りに)イランに必要とする量のウランを提供する責任を負い、イランが核爆弾保持を不可能にすることを保証するすべての諸作業を受け入れると提示する。一方で、イラン側の全権大使サイード・ジャリーリー氏は「イランは『自らの権利』を手放すことを決して受け入れず、相違を刺激する核計画を巡る列強勢力との来る交渉の間、国際的義務を踏み越えたりしない」と強調した。ジャリーリー氏は、核産業の要人らを前に述べた言葉の中で「われわれの義務を越えるいかなることも受け入れず、核不拡散協定の中で記載されたわれわれの権利より小さいものも受け入れない」と述べた。またイランのムハンマド・アリー・フサイニー駐イタリア大使は、核計画をめぐる、アメリカ合衆国による対話や協議実施の提案は非現実的で、真実とは全く違う、と述べた。

フサイニー大使はイランに対するオバマ政権の敵意はジョージ・ブッシュ前政権が示したそれを越えた、と述べた。同氏は、もしイランとの直接対話の実施を望んでいるならば、ワシントン(米政府)はイランに対する敵対行動をやめることで、その意図の誠実さを実際に証明する必要がある、と付け加えた。

これに関連して、フランスのステファン・コンバルト駐オーストリア大使は、IAEAが明らかにした「イランがウラン濃縮能力の強化と近代化を続けている」ということへのフランスの懸念を表明した。

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( 翻訳者:千北友佳理 )
( 記事ID:29337 )