ハーメネイー最高指導者「強欲な要求への抵抗こそ、交渉団の取るべき道」
2013年11月25日付 Jam-e Jam 紙

 イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、核交渉のプロセスについてのロウハーニー大統領の書簡への返信の中で、我が国の交渉団に謝意を示した上で、「神の恩寵、そしてイラン国民の祈りと支持こそ、今回の成功の要因だったことに、疑う余地はない。〔欧米諸国の〕強欲な要求に抵抗することこそ、常にこの部門の責任者たちが〔目的を達成させるために〕歩むべき最短ルートの基準たらねばならない」と強調した。

 最高指導者事務所の広報サイトが伝えたところによると、大統領が革命最高指導者に宛てた手紙、及びそれに対する最高指導者の返信の内容は、以下の通り。

慈悲深く、慈愛あまねき神の御名において

〔‥‥〕

 「深慮と希望の政府」が発足して最初の数ヵ月間で、あなたの革命の子らが困難かつ複雑な交渉を経て、核活動におけるイラン国民の国際的権利を証明し、イラン国民の核の権利と〔ウラン〕濃縮の権利を世界の大国(彼らは何年もの間、それを拒否し続けてきました)に認めさせ、国の技術的・経済的進歩を守るためのその後の大いなる一歩とすることに成功したことを、偉大なる神に感謝申し上げます。

 今回の交渉での成功は、体制が奉じてきたあらゆる原則やレッドラインを守り、イラン国民の立場を世界の世論に向けて合理的・論理的立場から説明し、最後通告するならば、列強に対してイラン国民の権利に敬意を払うよう呼びかけることが可能であること、そして対立の最終的解決に向けてさらなる一歩をしっかりとした歩みで踏み出すことが可能であることを示しました。

 間違いなく、この成功は神の恩寵と体制の偉大なる指導者の御指導、そしてイラン国民の惜しみなき支援のお陰であり、最終的な成功の有無も閣下の御指導と高貴かつ我慢強きイラン国民の支援如何となりましょう。

 今回の第一次合意で獲得した確たる成果としては、イランの核の権利が正式に認められたこと、この国の子らが核の分野で手に入れた成果が守られたこと、そしてそれとともに、非道な制裁の流れが止まったことで、一方的制裁による不当な圧力の一部が解除され、制裁システムの瓦解への第一歩が始まったこと、であります。イスラーム的イランの積極的行動と、偉大なるイラン国民の堅忍不抜の精神の結果、制裁や圧力では何の成果も得られないということ、すでにイランが何度も表明してきたように、合意を手に入れるためには、互いに対する敬意と名誉に満ちた交渉以外に方法はないという結論に、列強は至りました。残念ながら、交渉の相手側はこのことをなかなか理解しようとしませんでしたが。今回の合意で手に入ったものは、地域のすべての国、そして世界の平和と進歩にとって有利に働くものであり、ウィン=ウィンのアプローチに適うものでしょう。

〔‥‥〕

ハサン・ロウハーニー、92年アーザル月3日〔2013年11月24日〕


至高なる神の御名において

大統領殿

あなたが記された成果は、核交渉団ならびにその他の関係者たちに謝意を示すに相応しいものであり、次の思慮深き行動の基礎となり得るものです。神の恩寵、そしてイラン国民の祈りと支持こそ、今回の成功の要因だったことに、疑う余地はなく、またこれからもそうでしょう。〔欧米諸国の〕強欲な要求に抵抗することこそ、常にこの部門の責任者たちが〔目的を達成させるために〕歩むべき最短ルートの基準たらねばなりませんし、これからもそうあり続けるでしょう。

セイエド・アリー・ハーメネイー、92年アーザル月3日




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:32081 )