酸をかけられた被害者たち(3)―「《同害報復刑》が抑止となる事を望む」
2013年11月28日付 Jam-e Jam 紙


あなたは知るべきだ。私たちが酸かけ事件に関するニュースを報道するたびに、我々の同胞の多くが、私たち[メディア]に送ってくるメッセージの中で、こう望んでいることを。

「ただ一度でも酸かけをかけた犯人のひとりが公共の場で同害報復刑を受ければ、それは、他の人々にとっての教訓となるはずだ。そして、自分の心の言葉を何リットルかの酸とともに投げつけようとする者たちが、彼らの犠牲となる人たちと同じ運命に陥ることを、思い知ることになるだろう」と。

ここ何日かで各メディアは、二年たらず前に、新年の目前にして、昔の恋人に顔に酸をかけられた当時20歳だったシーリーンのことを取り上げている。シーリーンの顔は今や、他の酸かけ被害者らと同様、あまりに悲惨な状態になり、もはや原型をとどめていない肉片が互いに折り重なってついているだけで、それらはいずれも溶ける前にどの部位だったのかさえ今となっては分からない。

しかしシーリーンは、他の被害者たちと重要な点で違っている。それは、彼女が自分に酸かけた犯人への同害報復刑を強く望んでいるということだ。彼女は言う。

このことが決着しない限り、私は心穏やかではいられない。結局、酸かけ犯罪の実行犯たちのだれか一人が全ての人の目の前で同害報復刑に処せられるべきなのです。こんな犯罪を企てるほかの者たちが、生きたまま、本当に生きながらにして[自分の体が]酸で溶かされることが、彼らの罪への贖いとなるのだと思い知ることができるように。

現在シーリーンは鏡を見るたびに必ず、自分が毎日何度も何度も繰り返し死んでいく原因となった「殺人犯」を、同害報復刑にする日のことを考える。彼女はわれわれの言葉を、また、「たぶん、いつか赦さなければならないよ、君自身が心の安寧を取り戻すために」というような他の人たちの言葉を聞き入れない。

なぜなら、彼女は信じているからだ。酸かけ犯への刑罰がおこなわれないとしたら、「いかにしても護られるべきもの」は彼女にかかっているのだから。それは、すなわち、将来酸をかけられるという被害に遭うかもしれないすべての人たちの権利のことだ。故に彼女が[酸かけ犯の]罪を赦すことによって、酸をかけようとする者たちは、同害報復刑にはならないだろうと考えることになる。そして彼らは、法の不備につけこみ、無防備な人々に酸をかけて復讐することが可能になってしまうのだ。

もし、あなたがシーリーンの立場だったら、いったいどんな決断を下すだろうか?

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( 翻訳者:8411174 )
( 記事ID:32228 )