イラク:クルド自治政府バルザーニー議長がケリー国務長官と会談、「我々は新たなイラクに直面している」
2014年06月25日付 al-Hayat 紙


■バルザーニー議長、ケリー国務長官と会談:最近の出来事により新たなイラクの像が浮かび上がる

【バグダード:本紙】

クルド人自治政府のトップであるマスウード・バルザーニー議長は昨日(24日)、イラクのヌーリー・マーリキー首相の首相続投を容認するいかなる政治的合意も拒否する意志を改めて示し、最近の出来事により「新たなイラクおよび新たな現実」が浮かび上がったと述べた。一方、ジョン・ケリー米国務長官は、「イラクが抱える最大の課題は、新政府の発足である」と強調した。ケリー国務長官とバルザーニー議長が昨日開いた会議には、変革運動の総合調整を務めるナウシルワーン・ムスタファー氏、バルハム・サーリフ議員、クルド人自治政府のネチルヴァン・バルザーニー首相も参加、イラクにおける安全保障と政治面での昨今の展開について検討した。バルザーニー議長はケリー国務長官に対し、「ダーイシュ」が広範に行っている攻撃は、「新たな現実と新たなイラク」を生み出すこととなったと述べた。一方、ケリー国務長官は、イラクの新たな指導者を選出することはイラク国民に帰する問題であり、決して米国や他の諸国に帰する問題ではないことを明らかにした。バルザーニー議長は、クルド人自治政府首都のアルビールにある総本部で行われたケリー国務長官との会談で、「こうした変化のただ中にあって、われわれは新たな現実と新たなイラクに直面することとなった」と述べた。

一方、ケリー国務長官は「イラク国民が現在抱えている最大の課題は、少数派を含むあらゆる勢力を包括する新政府の発足である」と述べ「イラクの新たな指導者の選出はイラク国民に帰する問題であり、米国に帰するものではない」と強調した。ジョン・ケリー米国務長官は、先にバグダードを訪問し、イラク高官と同国で生じている危機の対策を検討した後、昨日アルビールに到着した。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:34455 )