「伝説」サバーフ氏、貧しく孤独な旅立ち
2014年11月27日付 al-Hayat 紙

■「伝説」サバーフ氏、貧しく孤独な旅立ち

【ベイルート:アブドゥ・ワズィーン】

最後の息を引き取るまで死に抗い続けた彼女は、最後の瞬間まで人生をこよなく愛していた。偉大な芸術家であるサバーフはその87年の生涯の終わりをホテルの部屋で独りの状態で迎えた。というのも、息子のサバーフ博士は移住、娘のフワイダーも離れていたからである。

レバノン、第二の故郷であるエジプト、そしてアラブ世界を、歌や喜び、また芸術、演劇、映画のセンスで満たしたこの芸術家は、税金対策のために自宅と財産を売り払い、親族や友人らのすべてとぜいたくに過ごした。

しかし、この情熱的な芸術家は人生、艶やかさ、エレガントさ、情熱的冒険をこよなく愛し、時に絶望や後悔をすることもなく、陽気さと色気を保ち、唇を膨らませてあのおなじみの笑顔を作っていた。

サバーフの個人、また芸術家としての生活はとても派手だった。彼女の本名は、ジャネット・ファガーリー(1927年、バダードゥーン生まれ)で、ニックネームのサバーフは、1945年に、エジプトでの最初の映画出演のために、エジプト人のアースィヤー・ダーギル監督を招待することを決めた時に付けられた。その映画のタイトルが『心は唯一つのもの』である。その後、彼女は、エジプトの歌のトレーニングを担当し、映画の中で彼女のために歌った素晴らしい音楽家である、リヤード・サンバーティーと知り合った。

(後略)

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( 翻訳者:宮﨑愛 )
( 記事ID:35996 )