ザリーフ外相「最終合意の枠組みに大きく近づいた」(1)
2014年12月03日付 Iran 紙
11月25日付ヴァタネ・エムルーズ紙1面
11月25日付ヴァタネ・エムルーズ紙1面

 先日、国会議員らの前で核交渉について説明を行ったモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相は、今回学生らの集会に参加し、核交渉の前途が明るいものであることについて、話をした。

 昨日「核外交」と銘打たれたシンポジウムの特別スピーカーとして、アッラーメ・タバータバーイー大学の学生らの歓迎を受けたザリーフ外相は、スピーチの中で「われわれは最終合意の枠組みに大きく近づいた」と強調、ウィーンでの核交渉の延長について、一部でたわいもなく騒ぎ立てている向きがあることに対し、「あまり大喜びをして、『ナッシング』などと叫び声を上げるのはいかがなものか」と警告した。ザリーフ氏はその上で、このような解釈で交渉の曲折について語ろうとする者は、交渉の何たるかを理解していないのだと指摘した。〔‥‥〕

※訳注:保守強硬派の「ヴァタネ・エムルーズ」紙が核交渉の延長が決まった翌日(11月25日)の1面に、大見出しで「(1年間にわたる交渉で得られたものは)何もなし!」と報じたことを指している。

 イラン国営通信の報道によると、ザリーフ氏は、イランと5+1との核交渉は冷戦後の国際問題の中で、最も重要なものの一つであるとした上で、合意の詳細を書き上げるにはもっと時間が必要であったことが、交渉が延長され、7ヵ月間の猶予が設定された理由だとしつつ、「合意に達するのに必要な時間は、これよりもずっと短くて済む、というのが交渉にかかわった人たちの多くの考えだ」と述べた。

 イランの核交渉団の団長を務めた同氏は、さらに「イラン核問題の解決方法があるとは誰にも考えられなかったような段階は、すでに通り越した。今ある唯一の可能な解決方法は交渉である、ということを全員が認めるような段階に、われわれはすでに来ているのだ」と言明した。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:エンアルケ・エンホロゴス )
( 記事ID:36189 )