我が家の病人が死んでも、輸血されるはよりまし!(1)
2015年01月21日付 Iran 紙

家族の誤った因習によって妊婦が死亡するという心痛む事件が発生

【アリー・アスガル・オフターデ(イラン紙記者)】出産後に輸血を必要としていた妊婦の家族の不可解な対応によって、わが子の顔を一目みたいと切望していた母親が死の世界へと沈んでいった。

 「たとえ我が家の病人が死んでも、輸血されるよりはまし!」。この信じがたい言葉は、あとほんの数秒失われれば命の危険に晒される、死の一歩手前にいる妊婦の家族が発したものである。

 チャーバハール地方のとある村に住む妊婦の家族が、彼女への輸血や血清投与、医療措置を拒み、治療に遅れが生じたことで、この母親が死亡するという、悲しむべき出来事が起きた。この妊婦の家族が主張したところによると、彼らの村ではいかなる時も、たとえ病人が死亡する可能性があるとしても、他人の血を体のなかに入れてはならないという掟があるのだという。

 チャーバハールのイマーム・アリー病院からの目撃証言によると、先週、出産後失われた血を補うために輸血を必要としていた一人の妊婦への輸血が、この女性の家族の妨害によってできなくなり、この女性は措置の遅れが原因で、ザーヘダーン病院に搬送後、命を落としたという。

 この女性患者の家族の反対はきわめて激しく、病院関係者が患者への輸血と治療の許可を求め、血液が失われれば患者は間違いなく死亡すると訴えたにもかかわらず、「たとえ我が家の病人が死んでも、輸血されるよりましだ!私たちは子供など欲しくない。ウチの病人を家に連れ帰らせて欲しいだけだ」と言い放ったという。

 その場にいたこの患者の母親自身も、「私たちは自分たちで、たくさんの子供を村で産んできた。こんなことは必要ないのよ!」と言い張った模様である。

つづく


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( 翻訳者:HR8KHO )
( 記事ID:36785 )