ダーイシュは世界終末の幻想を追い求めている!(1)
2015年06月13日付 Jam-e Jam 紙

 〔‥‥〕ダーイシュの恐るべき犯罪の数々は、あまりに忌み嫌うべきものであるために、それをよくよく注視することは、われわれにとって困難である。しかしながら、ダーイシュの者たちの人の道を外れた犯罪行為の数々は、彼らがシリアやイラク国内の広大な土地を数年にわたって支配することを妨げるものとはなっていない。

 ダーイシュに対する人民的抵抗は、シーア派やクルド人たちの抵抗—そこには明確な理由がある—を例外とすれば、ほとんど形作られていない。言い換えれば、スンナ派のイスラーム教徒たちのなかには、彼らの支配を受け入れるのをよしとしている者たちがいる、ということである。他方、ダーイシュの者たちは、自ら内部の言説によって、アフガニスタンや中央アジアのような地域から、新たな兵力を集めることに成功している。

 彼らはまさにこうした言説によって、シオニズム体制やエルサレム占領の問題を、自らの兵たちにとって副次的な問題へと転換させることに首尾よく成功しているのである。

 ダーイシュの構成員らは自爆攻撃を実行している。このような行為の実行には、間違いなく、強力な精神的寄り辺が必要である。この精神的寄り辺は何であろうか?ダーイシュはその構成員への正当化のために、どのような方法を用いているのであろうか?彼らの思考の本質は何であろうか?果たして、彼らはワッハーブ派のウラマーやサラフィー主義の思想を源泉とし、他のイスラーム教徒たちへのタクフィール(背教徒宣告)を信条とする一部の勢力にすぎないのだろうか。

ダーイシュは突然現れたのではない

 初めに、ダーイシュの出現は一瞬のもの、唐突なものではなかったという点に注目しなければならない。

 ダーイシュの者たちは、少なくとも、サッダーム・フセイン体制によるイラク支配の最後の数年、そしてその後のアメリカによる対イラク攻撃のころから、同国のスンナ居住地域で活動していた。英語で出版されているダーイシュの機関誌『ダービク』はその創刊号において、イラクにおけるアル・カーイダの指導者であったアブー・ムスアブ・アッ=ザルカーウィーをこの集団の創始者として紹介している。

 このことがどの程度本当のことなのかは、重要ではない。重要なのはこの集団の思想的源泉であり、それはザルカーウィーの思想を元に形成されたということ、そしてこうした思想および集団の出現の最初のスパーク(契機)として、ザルカーウィーの思想が受け入れられたということなのである。

つづく


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( 翻訳者:8411168 )
( 記事ID:37936 )