イラン国営放送、「フィーティーレ」を放送中止に—ある「不注意」が理由(1)
2015年11月09日付 Jam-e Jam 紙


【ジャーメ・ジャム・オンライン】番組関係者の不注意により親愛なるアーゼリー人同胞の心を傷つけてしまった、テレビ第2チャンネルの番組「フィーティーレ」のアーバーン月15日〔11月6日〕金曜日の放送を受け、〔イラン国営放送系のジャーメ・ジャムとしては〕高貴なるイラン国民、特に親愛なるアーゼリー人同胞には以下の内容の説明をお伝えしなければならないだろう。

※訳注:フィーティーレは国営第2チャンネルの子供向け番組で、11月6日の番組の一部でアーゼリー人(トルコ人)を侮辱するような芝居が放送された。その芝居では、トルコ語話者の父親と子供が宿泊していたホテルに対し、トルコ語交じりの片言のペルシア語で悪臭がすると抗議した。ホテル側が原因を調べたところ、実は子供が歯磨きに歯ブラシを使う代わりに、トイレ・ブラシを使っていたために、子供の口から悪臭が漂っていたことが判明する。「アーゼリー人(トルコ人)は歯ブラシとトイレ・ブラシの違いも分からない間抜けな連中」という差別的な内容を伝える芝居だとして、一部のアーゼリー人が反発し、抗議運動を行った。その結果、逮捕者や負傷者も出たとの報道が流れている。なお、イランにおける「マイノリティ」であるアーゼリー人(トルコ人)は「マジョリティ」であるペルシア人から、ときに「ロバ」(「バカ」のこと)と侮蔑的に扱われることがある。

 イラン国営放送広報部を引用する形でジャーメ・ジャム・スィーマーが伝えたところによると、〔イランを構成する〕多種多様な民族文化はイスラーム的イランにとって他に変えがたい大いなる財産であり、それは各民族の互いに対する敬意を基礎として、国民的な連帯と団結のための共通のアイデンティティー感情をもたらしている。その結果、この親愛なる国はさまざまな出来事がもたらす強風にも動ずることなく、独自の宇宙を保持してきたのである。

こうした中、イラン国営放送もイラン・イスラーム共和国の国営メディアとして、こうした〔各民族文化の〕価値、そして偉大なるイラン社会を構成するすべての民族・階層に敬意を払うことの重要性を理解してきたし、さまざまな機会をつかまえては、この国民的宝物・財産を強化する方向へと、つねに努めてきた。

つづく


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( 翻訳者:8410068 )
( 記事ID:39240 )