パレスチナ:パレスチナの分裂問題はエジプトに任せるべき
2016年05月21日付 al-Hayat 紙

■パレスチナ指導部:地域間の争いは和解を妨げる

【ロンドン:本紙】

パレスチナ指導部の高官が本紙に対し述べたところによれば、「地域間の争いは、パレスチナ地域における「ファタハ」と「ハマース」間での和解と、分裂の終了を妨げる主な要因となっている。このような地域間の争いは陰を投げかけており、和解問題にマイナスの影響を与え、和解策の実行を妨げ、トルコ・カタール両国に〔パレスチナ介入を〕促した」。また同氏は「例えば、トルコはエジプトがこの役割を勝ち取ることを望んでいない。ここには、エジプト・トルコ間の危機、またエジプト・カタール間の対立の拡大を原因とした、利害の対立がある」と述べた。

同氏は、エジプトなくして和解の実現は不可能だという見解を示しており、全ての国民行動諸派が和解問題に対するエジプトの庇護を歓迎し、同様にこの問題をエジプトに任せることでアラブの安定が成り立つとした。また同氏は「要するに、歴史的・地理的観点からして、和解はエジプトなしには実現しない。このようにパレスチナの諸勢力はエジプトに依存している」と述べた。

「ファタハ」と「ハマース」間の対立が続いていることに関して、同氏は「ファタハやハマースをはじめとして、全てのパレスチナ人は、和解の実現はパレスチナにとって大きな利益であり、分裂の終了は明日ではなく今日実現されるべきだという確信を持っている。というのも、分裂はパレスチナ問題にとって大きな悪影響となるどころか、占領後パレスチナを脅かす脅威のうち最大のものだからである」と答え、この対立は〔パレスチナ人に対する〕嫌がらせであり戦略に他ならないとした。同氏は「もし分裂のページが閉じられ、両者の間での真の安定があったならば、この対立現象は遅かれ早かれ消失していたであろうに。あらゆる束縛や同盟から解放された、パレスチナの真の安定が必要である」と述べた。

また同氏は「イスラーム聖戦運動の指導者であるラマダーン・シャラフ氏は、一昨日(19日)エジプトの高官たちの招待に応じ、彼の代理であるズィヤード・ナハーラ氏を含む代表団の長として、カイロに到着した」と述べた。

アブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は火曜日(17日)、パレスチナ人たちを招き、アシュート市で発表した声明において、〔パレスチナの〕様々な諸派を統合し、真の和解を実現することを訴えた。また長く待たれているこの問題の解決のために、エジプトにはこの役割を担う準備ができていると強調した。

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( 翻訳者:勅使河原佳野 )
( 記事ID:40532 )