イラク:ファッルージャからの避難民が急増
2016年06月15日付 al-Hayat 紙

■国連はファルージャからの避難民を収容するための新しいキャンプを設営する

【バグダード:本紙】
国連は、ファルージャにおける戦火から避難する人々の数が増加したため、さらなる避難民キャンプの設営を行ったと述べた。イラク議会は、政府と国際社会に対し、彼らを救助するために必要な資金を充足させるよう呼びかけ、人道危機に対する警鐘を鳴らした。
リーズ・グランディー国連イラク人道問題担当調査官は、次のように述べた。「数千人の市民が、イラク軍が開通させた安全な回廊を経由してファルージャから逃げ出した。同軍は、他の回廊の開通も試みている。」さらに、「ファルージャ市外では避難民が宿泊するための8つのキャンプが設営され、そこは押し寄せた避難民で溢れかえった」と付け加えた。また、同市内の状況は、「予想以上に悪い」と述べた。国連関係機関は目下、避難民のための新しいキャンプの設営と移動式診療所の確保、食料や飲料水の充足を試みているということも指摘した。同氏はまた、「これらの努力」のための国際融資の不足に対する不満も漏らし、「ファルージャを出た人々は、いかなるものも持ち出すことなく逃げ出し、全ての物を失った」ことを明らかにした。
イラクの国会の移民・難民委員会のラアド・ダフラキー委員長は昨日、以下のように述べた。「最近、避難民の数が増加した後、彼らを救援するための予算が尽きたため、避難してくる家族の救助と支援はもはや我々の手には負えない。その原因としては、ファッルージャをテロ組織ダーイシュの魔の手から解放するために彼らの居住地で行われている軍事作戦のほか、多くの家族がその解放された地域へ戻らないということがあげられる。」そして、「政府と国際社会、難民問題と人権に関わる諸機関に対し、避難民救助のため、支援国から必要な資金を調達することを目的とした政府・政治代表団を編成すること」を呼び掛けた。

(後略)

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( 翻訳者:今竹良希、佐藤モエ、遠藤沙穂 )
( 記事ID:40688 )