モロッコ:イスラエルにおけるモロッコ系ユダヤ人の数は70~80万人に及ぶ
2016年07月14日付 al-Quds al-Arabi 紙

2016年07月14日付 al-Quds al-Arabi紙
【ラバト:アナトリア通信】
 モロッコのムハンマド・ハッサ-ド内務大臣は、イスラエルにおけるモロッコ系ユダヤ人(モロッコ王国出身者)は70~80万人であると述べた。
この数字は、火曜(12日)の夜、今年の10月7日に実施予定の国政選挙に関する法律の制定について討議するため開かれた下院内務委員会の席上で明らかにされた。
 ハッサード内相は、本紙(アナトリア通信)が入手した委員会の音声記録コピーの中で以下のように述べている。「海外のモロッコ人居住地区での投票に関して、様々な問題が生じている。例えば、アメリカ合衆国における一か所の投票所はどこに設置すべきなのだろうか?またモロッコ人が70~80万人をかぞえるイスラエルにおいてはいずれの場所に投票所を設置すべきかをめぐって、すでに諸君の間で意見の対立が起こっている。」
 さらにモロッコ内相は、在外モロッコ人の数が500万人を超えているとつけ加え、これだけ多数の者が国外の居住地で国内選挙に投票することが問題を引き起こしている、と自らの見解を述べた。
 これに先立って、モロッコ国会下院のイスティクラ―ル党(保守系)、公正・発展党(右派)、社会主義連合(左派)、立憲連合(右派) の4野党は2015年4月、イスラエルが1967年6月4日後*に占領したパレスチナ領土に建てられたイスラエル入植地への定住を事実上めざして本国を去った国民からモロッコ国籍を剥奪することを規定した法案を提出している。
(後略)

 *イスラエルは1967年6月4日まで、1949年2月の第一次中東戦争停戦協定で決まった停戦ラインを自国領土とアラブ側との事実上の境界線としてきた。その翌5日に第三次中東戦争が勃発するや、イスラエ軍は停戦ラインを越えてガザ・ヨルダン川西岸のパレスチナ領土を一気に占領した。イスラエル政府は占領地に次々と入植地を建設してイスラエル内外のユダヤ人を入植させることで「パレスチナ領土のユダヤ化」をはかり、現在に至っている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:兵頭輝夏 )
( 記事ID:40875 )