エジプト:シナイ半島と紅海国境を巡る動き
2016年08月21日付 al-Hayat 紙


エジプト:ロシアの観光客回復は「時間の問題」

【カイロ:本紙】

エジプト政府は昨日(20日)、昨年10月、シナイ半島上空でロシア旅客機が墜落して以来落ち込んでいたロシアの観光客の回復が「時間の問題である」とした。一方、今月末に司法当局は、今年4月にエジプトとサウジアラビアの間で調印された国境線画定に関する協定の無効判決に向けられた新たな控訴に関して、調査を行うことを決定した。

エジプトのシャリーフ・ファトヒー航空大臣は昨日、ロシアの使節団が「エジプト国内の諸空港のセキュリティー業務を視察するために、8月下旬、エジプトを訪問する予定である」と発表した。また、エジプト・ロシア間のフライトと観光の回復は「時間の問題」であるとした。さらに最近、エジプトがロシアから二つの使節団を迎え入れ、シャルム・エル・シェイクやハルガダといったリゾート地におけるホテルや観光地の治安状況に加えて、ロシア機墜落事故に関する最新の捜査結果を報告したと指摘した。

緊急案件を扱うカイロ裁判所は、8月30日に会議を設定し、エジプトとサウジアラビア間国境画定協定を無効とする判決に対し提起された、新しい控訴の疑わしい点について検討するという。また、今回の無効判決を受けた、ティーラーン島とサナーフィール島のサウジアラビアへの帰属を無効とする公表についても検討するという。
今年6月、行政裁判所はエジプト・サウジアラビアの海上国境画定協定無効を無期判決で下したほか、ティーラーン島とサナーフィール島はエジプトに帰属し続けるとの旨の判決を下していた。しかしながら、エジプト国家訴訟機関(政府出先機関)は、これら判決に対し控訴した。

今回の新しい控訴は、弁護士のアシュラフ・ファラハートによって提起された。控訴の中で同氏は「国境画定協定は主権に関わる案件であり、行政司法の領野から外れている」と訴え、判決の執行停止を求めた。

(後略)

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( 翻訳者:川満友梨映 )
( 記事ID:41085 )