スーダン:バシール大統領、スーダン国内3地域で停戦の延長を命じる
2016年10月11日付 al-Hayat 紙

■バシール大統領、スーダンの3地域において停戦を延長

【ハルツーム:本紙】

スーダンのウマル・バシール大統領は月曜日、政府軍と反体制派の間で紛争が生じている三つの地域における停戦を2カ月延長することを発表した。数年にわたる両者の対立によって、数万人が死亡し、数百万人が家を追われた。

今回の発表は、スーダンの諸政党が実施した対話の終了後に行われた。バシール大統領は2014年1月の時点で対話を呼びかけていたが、実際に始まったのは2015年10月からだ。そして今年の6月に入り、バシール大統領は一例としてダルフール州、南コルドファン州、青ナイル州における停戦を発表した。

バシール大統領は国民対話の閉会式にて行ったスピーチで「このような機会(国民対話の終了)に敬意を表し、本日、今年の年末まで停戦を延長することを宣言する」と述べた。国民対話の目的は、国内の紛争や政治的、経済的危機を解決することだったが、反体制派勢力に加え、政府に対し武器を掲げる諸組織が国民対話をボイコットした。

この閉会式にはエジプトのアブドゥルファターハ・スィースィー大統領、チャドのイドリース・ディービー大統領が出席した。閉会式では、バシール大統領の政党(国民会議)と国民対話に参加した一部の小規模野党が署名した国家文書と呼ばれる文書が提示された。この文書はスーダンの恒久的憲法の起草について触れている。スーダンは今日日、2011年の南スーダン分離に着手する際に可決された暫定憲法を採用している。

バシール大統領は「私はこの文書に署名しなかった者達に呼びかける。国民文書署名という歴史的な機会を逃してはならない。この文書は、今日以降、あらゆる政治的理由に関わらず、誰一人として暴力を行使しないことへの合意である」と述べた。

戦闘は、辺境にあるという口実で三つの州で始まった。2011年6月以降、青ナイル州で戦闘範囲が縮小し、また雨期に入ったことが理由で今年の6月以降、南コルドファン州での戦闘も緩やかとなった。しかしダルフール州中心にあるマッラ山地では、政府軍とアブドゥルワーヒド・ヌールを長とする「スーダン自由化運動」の間で戦闘が続いた。

「アムネスティ・インターナショナル」は先月、政府軍がマッラ山地で化学兵器を使用し、約250人が死者を出したとして、政府軍を非難した。政府責任筋はこれを否定した。また国連によると、今回の紛争の結果、ダルフールでは30万人が殺害され、およそ250万人が家を追われたという。

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( 翻訳者:鈴木愛理 )
( 記事ID:41402 )