パレスチナ:国連安保理はイスラエルにパレスチナにおける入植地建設停止を求める歴史的決定を行う(1)
2016年12月24日付 al-Quds al-Arabi 紙

■パレスチナにとっての歴史的決議:国連安保理はイスラエルに入植停止を求める

アッバス議長はこれを占領政策への痛打とみなす…。イスラエルはアメリカが投票を棄権したことでアメリカはイスラエルを見捨てたと非難

【ニューヨーク:本紙】

歴史的かつ注目すべき出来事である。国連の安全保障理事会は昨夜[23日]、アメリカが棄権したものの、過半数である14カ国の賛成を以て、イスラエルに対しパレスチナの占領地における入植地建設活動の即時かつ完全なる停止を要求する決議案を採択した。本決議が採択された後、会場は拍手に包まれた。パレスチナ・イスラエル紛争に関する安保理決議が発行されたのは8年ぶり、また入植地建設に関しては実に36年間を通じて初めてのことである。

この決議案はニュージーランド、マレーシア、ベネズエラ、セネガルによって提出された。エジプト国連大使が木曜日[22日]に本案を提出したものの、次期アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏とイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相の圧力を受けてエジプトは提出を撤回した。エジプトの国連大使は安保理加盟国の一部から圧力と警告を受け、また一部の国との競合も生じたため本決議案を撤回したと述べたが具体的な国名は明らかにしなかった。

アメリカの国連大使サマンサ・パワー氏は、アメリカはイスラエルのパレスチナ占領地における入植地建設の継続に反対していると強調した。パワー氏は今回の決議が採択された直後に「投票の棄権という決定は過去のアメリカ政府の姿勢と合致している」と述べたうえで、「アメリカは常にパレスチナ占領地における入植地建設がイスラエルの安全保障を脅かしている」と考えていると述べた。

パワー氏は安全保障理事会に対して「アメリカはおよそ50年前から入植地建設を停止するべきだというメッセージを秘密裏に、また率直に送ってきた。イスラエルによる入植地拡大を擁護しながら、パレスチナ・イスラエル紛争終結に向けた持続可能性の十分にある二カ国間による解決策を擁護していくことは不可能である」と述べた。


(ID:41849に続く)

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( 翻訳者:朝武絢奈 )
( 記事ID:41802 )