エジプト:入植活動に反対する安保理決議案をめぐる駆け引き
2016年12月24日付 al-Hayat 紙

■エジプトは安保理採択を延期し、トランプ氏が「最終的な解決」を行う余地を残す

【カイロ:ムハンマド・シャーズリー】

カイロの政治関係者は本紙に次のように述べた。国連安全保障理事会において〔イスラエルによる〕入植活動に反対する特別決議案の採択要請を急がないというエジプトの決定は、最大限に深く包括的な見解を反映するものである。特にドナルド・トランプ次期大統領が、木曜日の夕方にエジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領と電話会談した後に〔この決定がなされたことを鑑みれば〕。

この会談では地域情勢やその後の展開の諸危機について話し合われ、これら諸危機に対抗するためのエジプトとアメリカ合衆国の協同体制の強化について合意がなされた。また、安保理に提出された〔イスラエルの〕入植活動に反対する決議案についても話し合われ、両大統領はアメリカの新政権に機会を与えることの重要性について合意し、パレスチナ問題の諸側面に総合的に向き合い、この問題の完全かつ最終的な解決を目指すこととした。

在カイロ・パレスチナ大使でありアラブ連盟常任代表であるジャマール・シューブキー氏は、エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣が木曜日の夕方、アラブ連盟のパレスチナ問題の専門委員会メンバーに安保理におけるエジプトの立場の諸事情を説明したことを明らかにした。また、シューブキー氏は同会議後に出された声明で次のように述べた。「パレスチナとしての我々の立場は、パレスチナ指導部とニューヨークにおけるパレスチナ代表会議から伝えられたことにもとづけば、入植活動を非難する決議案の採択に向かうことにある。」

同時に、シューブキー氏は安保理におけるアラブ代表であるエジプトに対して別の見解を示した。それは、「我々はより一層の協議を必要としている。なぜなら〔アラブ連盟パレスチナ問題委員会の〕委員長の許にさまざまな意見が届いているからだ」というものであった。シューブキー氏は、同委員会が継続的に開かれていること、そしてシュクリー氏がこの問題に関して早急に決議を実現するために関係諸大臣と連絡を取るであろうと述べた。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:友添日向子 )
( 記事ID:41852 )