シリア:Googleは、シリア内戦について寄せられる質問に答えるため、特設サイト「Searching for Syria」を開設
2017年05月23日付 al-Hayat 紙


■Googleはシリア難民の惨状を解明するためのインタラクティブ・サイトを解説

【ジュネーブ、ニューヨーク:本紙】

検索エンジンのGoogleは、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の協力のもと、シリア危機についての特設インタラクティブ・サイト「Searching for Syria」( https://searchingforsyria.org/en/)が開設されたと発表した。このサイトは、インターネットの検索サイトで寄せられているシリア危機に関する質問の多くに答えるのが目的で、戦争前と後の写真、被害を受けた多くの地域のビデオ映像も閲覧できる。

Googleによると、シリアでの戦争についての質問のなかでは、以下の5つがもっとも多いという。

1. 戦争前のシリアはどんな様子だったか。
2. シリアで何が起きているのか。
3. 難民とはどんな人なのか。
4. シリア難民はどこへ向かっているのか。
5. どのようにシリア難民を助けることができるのか。

UNHCRがだした声明によると、「Searching for Syria」は昨日(5月22日)に開設され、一部の国では、Googleのトップ・ページに配置されている。

フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は昨日の声明で「このサイトは、シリアや難民についての誤解をなくすことと、今世紀最大の人道危機へのまったく新しい視座を示すことことが目的です」と述べた。

グランディ弁務官はまた、以下のように述べた。「この素晴らしいGoogleとの合同プロジェクトのおかげで、私たちはシリアの難民や避難民(IDP)についての5つの質問への答えられるようになりました。これらの質問は、人々がもっとも知りたがっているとされるもので、私たちの人道的努力への支持や資金援助を集めることにも役立ちます」。

新しいサイトには、シリア危機に関するUNHCRの声明や、もっとも多く寄せられている質問の答えについてのGoogleの情報が掲載されている。

また「Searching for Syria」サイトは、6年目に入ってもなお終息しない戦争で避難を余儀なくされた民間人について話や、破壊の程度を明示するための統計集も閲覧できる。

サイトには、破壊され、被害を受けたシリアのかつての姿を撮影した360度動画を集めたコーナーもあるほか、戦争前と後に撮影された「Google Earth」の画像も見ることができる。さらに、ページの一番下にはUNHCRへの寄付を呼びかけるリンク、そして難民の子どもの教育を保障することを呼びかけるリンクが、難民の家族が暮らすことができる住居の確保を呼びかけるリンクとともに貼られている。

サイトは、現在、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語で開設されおり、間もなくアラビア語版が公開される予定だ。

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( 翻訳者:シリア研究会(友添日向子、本田美紅、中鉢夏輝、八木瑛子) )
( 記事ID:42798 )