イスラエル:「我々は金属探知機の設置に関してアラブ諸国と調整した」
2017年07月20日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエル公安大臣「我々は金属探知機の設置に関してアラブ諸国と調整した」

【ガザ・ラマッラー・ナザレ:アシュラフ・ハウル、ファーディー・アブー・サアディー、ワディーウ・アワーウィダ】

パレスチナ人による金属探知機を通じたアクサーモスクへの入場に対する拒否が4日目に突入した。金属探知機はイスラエル占領軍によって神殿の丘入り口に設けられた。一方、緊張の高まりと、集団礼拝の日である金曜日を激しい怒りの日とする呼びかけが行われている。こうした中、パレスチナのマフムード・アッバース大統領は、中国から開始した外遊を中断、パレスチナに帰国して占領地エルサレム、特にアクサーモスクの情勢進捗につき追って調査していくことを決定した。

大統領府報道官ナビール・アブー・ラディーナは、アッバース大統領はパレスチナに帰国後直ちに、エルサレムとアクサーモスクへの侵入につき協議するために、パレスチナ指導部による緊急会合を開催し、適切な時期に適切な措置を取ると述べた。つまり「もはや現状維持は受け入れられない」ということだ。

一方、パレスチナ当局は、政治紛争が破滅へと導く宗教紛争に変容することに警鐘を鳴らした。またエジプトはイスラエルに対して暴力の停止、信仰の自由と聖地への尊重、パレスチナ人民が自由と安寧のもとで宗教的儀式を行う権利を要求した。また、イスラエルの治安上の悪化に伴う悪影響を警告した。

さらにエジプト外務省は、アクサーモスクにおけるイスラエル側の治安悪化によって生じる悪影響と、パレスチナ側で重負傷が出たことに警鐘を鳴らした。またアラブ連盟事務局長アフマド・アブー・ゲイドはイスラエルによる暴力を非難し、エルサレムの情勢激化と緊張、ムスリム全体の感情が高ぶることに警鐘を鳴らした。

クウェート国民議会議長マルズーク・ガーニムは昨日、現状どういった影響が発生しているかにつき議論するために、アラブ列国議会同盟の緊急会合の開催を呼びかけた。このことは同同盟のハビーブ・マーリキー議長に送付された書簡に記載されたものだ。マルズーク議長は「我々はアラブの諸人民を代表している。パレスチナの民の勝利に向けた率先した行動を伴わない連帯は到底受け入れられない」と強調した。

一方、イスラエルのジラード・エルダン公安大臣は、金属探知機の設置につきイスラエル政府がアラブ・イスラーム諸国と調整したと強調した。また、軍部のラジオ放送が報じた同氏の声明においては、金属探知機の設置は、一部のアラブ・イスラーム諸国との直接的な接触、あるいは第三者を通じた接触依って行われたと強調された。だが、同大臣は接触した国の名前は公表しておらず、イスラエルがエルサレムに統治権を有していると繰り返している。

(後略)

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( 翻訳者:加納真理佳 )
( 記事ID:43020 )