中東の人々は放蕩者と臆病者の支配下に!(1)
2017年07月24日付 al-Quds al-Arabi 紙

■中東の人々は放蕩者と臆病者の支配下に!(1)

【アシール・シャイハリー】

ひどく甘やかされ、欲しいものは何でも訳なく手に入れることに慣れた子どもには、物事や生き物に対する価値観が欠けている。そういう子供は、知恵とは縁遠く、富と名声しか知らない家庭の中で育てられた結果、父親の砂上の楼閣のバルコニーから人を眺めることに慣れてしまい、初めて現実の世界に出て自分に「ノー」と言う人と遭遇しても、騒々しく泣き喚き、どう振る舞ったらいいのかもわからなくなる。

こういう子供は、鼻持ちならない自分の冗談を笑ってくれるのは今や、自分を利用しようとする者か媚びへつらう者しかないことを理解しない。まわりの世話役や自分の父親の友人が外面では笑っているけれど、単にいつもひどくくだらないことに耐えていることを理解しない。

そしてこうした子供は、父親の城にいる取り巻きや使用人に卑しい悪ふざけをしているときに気付かない。なぜ、自分を利用しようとする者か媚びようとする者以外の他人が、自分が他人を馬鹿にしていることが卑しさの極みであって、最上級の既得権でないことに気が付かないかを。


こうした子供は、人が何の根拠もなく向けられた批判を激しく拒否することを想像できない。そして誰かが自分に、批判の根拠を求めることを受け入れられない。なぜならこの子供は、自分の言葉と人への非難が、真実であろうと偽りであろうと絶対であって、口喧嘩をしたり自分をうそつき呼ばわりする人を誰も受け入れない環境で生まれ育ち、そうした環境に慣れてしまったからである!さらにそうした子供には、自分の言わんとすることが絶対的な真実であって、それ以外の何ものでもないというイメージさえある。それは、子供の父親の城の取り巻きたちが、現実が子供の望みや言葉と一致するように偽り、子供を欺くことを強いられるほどのものだ。

(2)に続く

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( 翻訳者:本田美紅 )
( 記事ID:43057 )