私にはイランと戦争をする理由が見つからない(4)
2018年03月20日付 al-Quds al-Arabi 紙

■私にはイランと戦争をする理由が見つからない(4)

トランプ大統領はイランに関しては同じような狂気に取りつかれているため、現在イランが特定の利点と引き換えに核兵器開発を自制すると誓約した国際条約からアメリカが離脱すると脅している。イランに異を唱えるネタニヤフの忠告は、トランプとネタニヤフの関係を強化している。

最近イランはシリアとレバノンに基地を建設した。イスラエル国境からそう遠くない場所だ。イスラエル空軍は時折爆撃を行い、破壊の様子を示す写真を発表している。アラブ人の見方では、この空爆作戦はイラン人の重要性を高めている。こうして、あらゆる当事者が満足しているのだ。

しかし、これは由々しき事態である。いつ何時であれ、様々な形で爆発し得るアラブ・イスラエル紛争を基盤とする事態だからだ。イスラエルの軍事分析家は、アラブ・イスラエル間の戦争は間もなく始まると予想した。それは、おそらくシリアとレバノンに対してのものだという。今週イスラエル国内では警報サイレンの訓練が行われた。

戦争を阻止する最善の道はアラブ世界との和平構築である(注釈:アラブ世界全体よりもまずパレスチナ人との間に和平を作り出すことである)。

イスラエルの真の友人らは、アブー・マージンが存命中に和平構築を急ぐよう忠告するべきだった。アブー・マージンは二週間後に83歳になり、健康状態が芳しくないとの噂もある。アブー・マージンは平和を構築する義務がある。私は30年前、チュニスで彼と和平に関して話した。彼には、自分の地位を継ぐ確固たる後継者がいない。これによって、和平への関与は遥かに低下することになるだろう。

しかしネタニヤフは和平に興味を示さない。なぜなら彼は外遊終了間近だからだ。もし人生に敵がいなかったら、人生の醍醐味とは何だろう?

ウーリー・アヴネリー

ハアレツ紙 2018年3月19日

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( 翻訳者:本田美紅 )
( 記事ID:44537 )