ヨルダン:アラブ議会はイスラエルとの関係正常化拒否を堅持(3)
2019年03月04日付 al-Quds al-Arabi 紙

■サウジアラビアとエジプトの反対にもかかわらず、アラブ議会はイスラエルとの正常化拒否を堅持(3)

【アンマン:本紙】

第1条:
アラブ議会は我々の抱える諸問題の筆頭に来る優先課題として、パレスチナ問題の中心性を確認する。そして、国際的な正統性のある決定によって規定された、あるいはアラブ和平イニシアティブの中で同意に至ったパレスチナの諸権利を逸脱するあらゆる解決策は、実行不可能な解決策であることを確認する。

第2条:
パレスチナの同胞らの歴史的な闘争における彼らの抵抗を支援し彼らの権利を守ることは、アラブの確固たる姿勢である。また、アラブ諸国の議会はパレスチナの同胞らと彼らの問題における公正、および幾世代の将来を守ることを擁護する国際的な支持を集めるために必要な政治的支持を提供する活動を継続しなければならない。

第3条:
アラブ諸国の国会議長らは、アラブ・イスラエル紛争の終結と地域の平和と安定を取り戻すことは、イスラエルによるアラブの土地の占領の終了、および最終的地位問題の公正な解決を基礎とする政治プロセスの前進を以ってしてのみ達成されるものであると確認する。なお、占領の終了と政治プロセスの前進は、最終的には我々がアラブ・パレスチナ国家の建国と、その首都を東エルサレムとすること、1967年6月4日ラインを国境とすることの宣言および、パレスチナ難民の帰還権と補償権の保証へとつながる。

第4条:
我々は、エルサレムにあるイスラームとキリスト教の聖地へのイスラエルの攻撃の継続、および現状の歴史的状況の改ざんを通じたこの聖なる街の史跡を消し去るための継続的な占領の試みは、アラブ人やムスリムの感情を刺激する行為であると確認する。そしてそれはより複雑な段階へ至ることを警告している。求められているのは、啓示が下ったというエルサレムの歴史的なアイデンティティの改ざんを目的としたいかなる試みからこの地を守るための行動、またこの地が最初のキブラ(注:ムスリムが1日5回礼拝を行う方向。現在はメッカのカーバ神殿がキブラとされている。)であるとともに第3の聖なるモスクが存在することに代表されるようなイスラームのアイデンティティを保つための行動である。

第5条:アラブ議会は、イスラームとキリスト教の聖地に対するヨルダン・ハシミテ王国の管理権限における同国の尽力と、アブドゥッラー2世国王陛下が果たしているエルサレムの住人たちの抵抗の支持における奮闘を支援する。

第6条:
アラブ議会は、聖地エルサレムへの度重なるイスラエルの攻撃の停止におけるアブドゥッラー2世国王陛下の迅速な処置・対応を評価する。なお、直近の対応としては、エルサレムの礼拝者たちに対して黄金門を再解放した。これはイスラエルの占領の傲慢さに対するゆるぎない防御を象徴している。また、これらのことはパレスチナの永遠の首都としてのエルサレム(という姿勢)を堅持する機会を提供し、公正と寛容を原則・土台としてそれに従う各宗教間の共生の価値観、および寛容なイスラームの教えに基づく価値観をエルサレムの町を具現化するものである。

第7条:
アラブ和平イニシアティブをパレスチナ問題のあらゆる最終的解決のために依拠する枠組として堅持することが、パレスチナ市民の諸権利の公正な解決を保証する国際的な意志の欠如に対抗する唯一の方法である。

今回の会議の参加国は、ラバトでの緊急会議で本議会が採用した揺るぎない立場を確認する。なお、その立場とは米国は偏った国であり、米国が自国の決議において単独主義的で占領者イスラエルの利益のために中立性を欠いた政策を追求する限り、平和プロセスにおける公平な仲介者とは見なさないというものだ。ちなみに、米国は前述の政策を追求した結果、米大使館をエルサレムに移転することに関する正統性のない軽率な決定に至った。これは、中東の平和プロセスに嵐を巻き起こすであろうし、この地域に暴力や思想・協議的過激主義、および盲目的な血みどろの争いに脅かされる暗い未来を吹き込む。

(4)に続く

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( 翻訳者:馬場響 )
( 記事ID:46415 )