ブーテフリカ大統領以降は何が起こる?(2)
2019年03月12日付 al-Hayat 紙

ブーテフリカ大統領以降は何が起こる?(2)

【リンダ・タキッディーン:本紙】

今恐れられていることは、国民会議の設置と6か月に移行猶予を延長する決定が、新しい政治階層の形成の可能性を伴い、そしてイスラーム主義者がそれらを利用することにつながるかもしれないことだ。彼らの構造は現状のデモ参加者よりよく組織され、権限を与えられている。たとえこうした可能性が今アルジェリアにないとしても、6か月の間、もしくは延長されるかもしれない移行期間の間に、政治的イスラーム集団の一つが台頭する機会はある。1月25日革命が起こった時、だれがエジプトのムハンマド・ムルスィー氏を知っていただろうか?また、たとえアルジェリア軍がかつてイスラーム主義者を武力で弾圧していたとしても、今日この解決策は問題外だろう。解決策は、アルジェリアが天然ガスや石油に恵まれていることを踏まえて、若者の失業率や厳しい社会状況に苦しむ国民に有効な経済的・社会的プログラムを制定することにある。

現政権は富を腐敗によって浪費し、雇用機会の創出を重要視せず、教育制度を台無しにし、雇用機会を創出する民間投資の機会を与えなかった。このことはアルジェリア国民が何十年も前から直面している諸問題の根底にある。そして、軍の支配階層は私益のために天然ガス・石油資源を利用し、若者に約束した未来を与えなかった。ブーテフリカ大統領が健康な時に組閣した一連の政権は同大統領が政府を掌握することを可能にしたが、それは天然ガスと石油の価格が高かった数年の間にその利益を地方自治体や広範な交通網の整備にのみ分配し、国の経済のための真の改革をしなかった結果だ。

アルジェリアは経済の多角化や複数の分野への投資をする必要があった。あるいは土地や気候を、例えば同国を農業先進国にできたかもしれない農業部門の発展に利用する必要があったのだ。今日のデモ参加者は政府を信用していない。では、ブーテフリカ大統領の後は何が起こるのか?深く尊敬されているラウマームラ外相が推薦される可能性について語るものもいる。しかし、政府は自らが窮地に陥っていることや、国民の状況を改善するために舵を切らなければならないことを理解しているのか?あるいは時間稼ぎと、国民の利益ではなく彼らの利益を保証するようなブーテフリカ大統領の後任の決定のために、さらなる延期を望んでいるのか?

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( 翻訳者:松浦葵 )
( 記事ID:46529 )