シリア:全土で石油不足…同盟国の支援もなく(1)
2019年04月17日付 al-Quds al-Arabi 紙


■石油不足でどの写真にも長蛇の列が写し出される…ロシアとイランはシリアからの問いに捕らわれる

【ダマスカス:本紙】

あなたがシリアで周りをどれほど見回しても、燃料タンクに残っているガソリンの最後の数滴でエンジンを動かしている車の列よりも広く、長く伸びた行列を見つけることはできないだろう。この車の列の先頭は見えても最後尾は見えないだろうし、人工衛星や敵味方(双方の)偵察機でさえシリア全土の街ではどこを撮影しても(車が列をなして給油を)待っている光景が写し出されているだろう。空や空にある衛星から離れて、地上のことについて考えよう。そこにはシリア人たちの関心を引き付ける大きな問いがある。それは、我々の未曾有の危機の同盟国はどこにいるのか、この深刻な状況において彼らは石油製品によって我々を支援することができないのだろうか、という問いである。

ロイター通信社によれば、親シリア政府系新聞は「シリアは、6か月前のイランの信用供与停止以降、燃料不足に苦しんでいる。国内の燃料危機が深刻さを増す中、信用供与の停止以降、1隻の石油タンカーもシリアに到着していない」と報じた。

シリア人たちは彼らの間で、問いを投げかけあっている。この問いはおそらくシンプルなものであろう。「もしロシアが我々に巨大な石油タンカーを1隻もしくは2、3隻送る決定をし、そしてその石油タンカーが公海を航行したとして、誰がそれに反対する危険を冒したり、注意を向けたりするだろうか。」また、彼らはこうも問うた。「ロシア政府が望むときに、軍艦やフリーゲート艦、空母をシリア沖へ航行させても、誰ひとりとしてそれらの船舶の航行に反対する者も注視する者さえもいない。それではなぜ、同盟国であるロシアは今、石油タンカーを送ってくれないのだろうか。」

(2)に続く

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( 翻訳者:馬場響 )
( 記事ID:46656 )