アフリカサッカーが危機に瀕している…ネイションズカップ前に評判を落とす(2)
2019年06月07日付 al-Hayat 紙

危機に瀕するアフリカサッカー…ネイションズカップ前に評判を落とす(2)

【カイロ:ムハンマド・ファトヒー】

アフリカ大陸を渦中に引きずり込んだ2つ目の危機は、アフリカサッカー連盟(CAF)が今回のアフリカネイションズカップの決勝後に、チュニジアで行われたエスペランス(チュニジア)とウィダード・カサブランカ(モロッコ)によるチャンピオンズリーグ決勝の(2試合のうちエスペランスの)ホームゲームの再試合を、中立地にて行うと決定したことだった。なお、モロッコで行われた(エスペランスの)アウェーゲームは1対1の引分けで終了したが、エジプト人審判のジハード・グリーシャ氏の誤審による論争があり、彼はのちに審判の資格の停止処分を受けた。

ウィダード・カサブランカの選手たちは、彼らが有効だと主張するゴールの正当性を確認するためにビデオ録画のチェックを求めていたが、機器の故障が判明した。そのため選手たちは後半戦のピッチから退き、試合を全うしないことを決めた。その時点でエスペランスが1点リードしていたため、1時間近く続いた中断を経て、この試合の審判だったガンビア人のバカリー・ガッサーマ氏はエスペランスの優勝を宣言した。

CAFの決定は緊急委員会の20か国の投票によるもので、18か国が再試合に賛成票を投じた。ちなみに、この会議はフランスの首都パリで、国際サッカー連盟(FIFA)総会の合間を縫って開かれた。

CAFのスポークスマンであるハーディー・ハーミル氏は、ラバトで開催され引き分けに終わった(エスペラントの)アウェイゲームの試合結果は維持するとしたうえで、中立国で(同チームの)ホームゲームを実施すると表明した。そしてパリの会議会場前で記者たちに「CAFの執行委員会は、中立地での(エスペラントの)ホームゲームの再試合を決定した。これは、ラデスで行われたこのホームゲームでは適切な安全状況を確保できなかったためだ」と語り、続けて「(エスペラントの)アウェイゲームの結果は維持されるだろう。また再試合はチュニジア国外での開催となるが、無観客試合にはしない」と語った。

そして、同スポークスマンは「エスペランスが5月31日にCAFから授与されたメダルとカップの返還を求められている」と強調し、「アフリカチャンピオンズリーグの試合に関するあらゆる規約に照らせば、再試合が妥当である。一方で、その他のペナルティに関しては専門委員会の見解が考慮されるだろう」と確認した。なお、アフマド・アフマドCAF会長は、物議を醸した試合での組織的な事件と事態についての議論をするために、先週土曜日(1日)にCAFの執行委員会に緊急会議を招集していた。

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( 翻訳者:松浦葵 )
( 記事ID:46955 )