イラク:古代メソポタミア文明の魔神、ラマシュトゥとパズズ(4)
2019年07月29日付 al-Sabah al-Jadid 紙


■メソポタミア遺跡の悪霊

【バクダード:ウンマール・ハミード・マフディー】

なぜパズズがラマシュトゥに対して、こういった恐ろしい効果を持っているのかは正確には分かっていないが、アーヴィング教授は確たる裏付けは存在しないとしながらも、個人的見解を以下のように述べる。ラマシュトゥとパズズはもともと夫婦であったのだが、離婚した後に宿敵同士となった。そして、二人の離婚は我々が文学作品や日常生活で目にするような、非常に悲劇的なものとなった。こうして二人は、もはやいかなる場合においても顔を合わせることには耐えられず。これこそがこういった嫌悪や撃退の性質の原動力を説明づけるのだという。

それにも関わらず、パズズはハリウッドの映画製作者による激しい批判と中傷、そして攻撃に直面した。女の子について扱ったある映画の制作が行われたのだ。何の変哲もない平凡な少女が、悪霊に取りつかれ、唐突に恐ろしい行動を取るようになった。この事件や不幸な少女に対する攻撃は映画の冒頭で描写されるのだが、ハリウッドはそこで、パズズを悪霊として紹介するためにパズズの像も映像の中に映し出した。しかし、実際にはその真逆なのだ。

(5)に続く

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( 翻訳者:金杉知紀 )
( 記事ID:47297 )