イラク:古代メソポタミア文明の魔神、ラマシュトゥとパズズ(5)
2019年07月29日付 al-Sabah al-Jadid 紙


■メソポタミア遺跡の悪霊

【バクダード:ウンマール・ハミード・マフディー】

このように、メソポタミア文明のいくつかの悪魔たちは肉体を介して制御・支配・憑依・浸透対象を病に苦しませる能力があるため、悪魔祓いは人間から悪魔を追い出し、正常な状態に戻さなければならないと考えられていたようだ。悪魔祓いの手段は何種類にもわたった。物を燃やした煙を発狂した人間に吸わせたり、首周りに少量の羊毛とお守りを置いたり、他にも悪霊が人に取り憑いた際の対処や治療の経験に基づいた様々な方法が取られていたのだ。

最後に、アーヴィング教授は次のように語った。「こういった悪意から逃れ、悪霊を追い出すための唯一の方法は、小さな船に悪霊と同じ容貌のものを入れてしまうことだ。子どもを食べるのが好きなラマシュトゥの場合であれば、彼女の人形を食料と一緒に船に入れれば良い。髪留め、櫛といった女性用の品々も同時に置いておくのだが、これが彼女を子どもから遠ざけるのに役立つのだ。こうして悪魔祓いが流れの速いティグリス川に船を流すと、それらは瞬く間に視界から消えてしまう」。

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( 翻訳者:金杉知紀 )
( 記事ID:47300 )