平和と優しさを届ける色たち
2020年07月05日付 Hamshahri 紙


 ウォールアートは平和、友好、団結、優しさといったメッセージを社会に広めることができる。この要事が市政に取り入れられ、街に安らぎがもたらされるなら、どれほど良いだろうか。


フィールーゼ・ファッターヒー(都市社会学者)

 都市の雰囲気を新鮮で明るいものにするには、明るい暖色が効果的であるのは明白だ。都市に住む住民の多くにとって、より良い収入やより良い生活に繋がる選択が第一となっていて、大都市も小都市もこれを誘い文句に毎日移住者を招いている今日では、気怠さや無気力感から逃れるには芸術に頼るほかない。

 色は社会に希望を与えると同時に、人々の気分を良くすることができる。毎日私たちは大小の街で人が互いにいがみ合っているのを見ている。争いはたいてい、人々の精神的疲労から生まれている。もし社会の不快さについて調査をしたなら、この不快さを生む主な原因は社会の冷たく活力のない雰囲気だとわかるだろう。現代社会において都市で生活する人々は、多くの時間を収入獲得のためにかけるほかないのだ。

 市長が都市の見た目を気にせず都市を色とりどりに彩ることを軽視する。そんな冷えきった灰色の都市では、人々はいがみ合い精神的疲労を負っていると認めるべきだ。一方で幸せな都市の市長は施設整備に莫大な投資をする代わりに、ウォールアート事業に集中し平穏と安全を与えている。外見上この2つの都市の違いは色だけだろう。しかし内面を比べたら天と地ほどの差がある。

 ウォールアート事業はお金のかかるものではなく、全市民が参加できる。まさにこのアートが都市の人々の気分を良くしてくれるのだから。例えばある壁を保育園児に割り当てる、他の壁を女性団体、もしくはスポーツマンや音楽家にまで割り当て、それぞれのグループが自身のグループに合った絵を壁に描いていくのだ。間違いなく、こうした空間では都市に対する人々の帰属意識も高まるのである。

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( 翻訳者:OM )
( 記事ID:49488 )