シリア:『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ(4)
2020年07月21日付 al-Quds al-Arabi 紙


■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ

【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】

また西洋式の資本主義が、(自国の)技術的・科学的優越性や旧植民地諸国からの資源の略奪を原因とし、直接的にであれ不平等な貿易を通じてであれ、あらゆる社会主義的試みを困難にしたというのが真実だとすれば、社会主義が失敗した根本的原因は共産主義・社会主義政党にあるということになる。というのも、それらの政党は社会主義の思想にはそぐわない権力闘争に陥り、自らの能力と釣り合わなくなったからだ。それらの腐敗や、専制的手法・野蛮性への傾倒についてはいうまでもない。ボリシェヴィキのほとんどを含む何百万もの人々を殺害した人民の父スターリン「同志」ほど共産主義を破壊したものは一人もいない。また、世界的に民主主義思想が敗退したのは多くの国における独裁体制による抵抗のせいではない。そうではなく、基本的に西洋式の民主主義それ自体の手によって、西洋に従属し、あるいは西洋に寵愛されている体制への様々な特権・恥ずべき偏重や、30年前から政治に対して掲げられている安全保障政策を通じて、あらゆる場所で民主主義が衰弱したのである。今日、アメリカの民主主義を破壊したのは、人種差別的かつファシズム的なアメリカ政府である。同国政府はイデオロギー的民主主義の輸出を掲げつつ2か国の占領を合法化し、これが両国と民主主義思想に大規模な破壊をもたらした。

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( 翻訳者:藤原路成 )
( 記事ID:49621 )