書道:アラビア書道文化の豊かな歴史とその未来・・・(2)
2021年07月27日付 Al-Ahram 紙


■アラビア書道…危機に瀕する伝統芸術

【アシュート:本紙】ハマーダ・サイード、ワーイル・サミール

アシュートにあるアラビア書道学校のひとつで代表を務め、サアダーウィー師として知られる芸術家のワジーフ・サアダーウィー氏は、アラビア書道の基本的な6つの書体について説明する。それはナスフ体、ルクア体、スルス体、ファーリスィー体、ディーワーニー体、そしてクーフィー体である。クーフィー体は定規や専用のサイズの鉛筆を用いて書かれる幾何学的な書体で、かつてはアラビア書道の先駆者であるムハンマド・アブドゥルカーディルがミリ単位まで定める規格を設けるまで、手書きで書かれていた。明瞭なファーリスィー体やスルス体と同様にディーワーニー体もあるが、これに関してはいくつかの文字の形が一定でない。またイジャーザ体という書体があり、これはスルス体とナスヒー体を組み合わせたものである。これらすべては創り出された知性を示しており、エジプトやイラク、カイルアン、トルコの礼拝所の壁を飾る絵画にはっきりと見られる。さらにナジャフやカルバラー、ザイトゥーナモスクのドームやミナレットの装飾芸術も、この芸術の独創性を示す最大の証拠のひとつである。

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( 翻訳者:中嶋甘奈 )
( 記事ID:51416 )