政治:世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む?(3)
2021年07月30日付 al-Quds al-Arabi 紙


■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む?

【本紙】ファイサル・カースィム

チュニジアでのクーデターに光を当てたとき、脳裏に浮かぶ問いはこれだ。このような一歩を大統領、ひいてはチュニジア軍までもが、地域的・国際的な青信号あるいは外的祝福なしに、敢えて進むであろうか?あり得ない。果たしてチュニジアにおける抗争は、同国をめぐり拮抗する者たちのより大きな抗争を、単純かつ明確なかたちで反映しているのであろうか。

*19世紀末から20世紀初頭にかけて大英帝国とロシア帝国が中央アジア諸国を巡り繰り広げた政治的抗争

ここで明白なのは、大統領、軍、外国から資金援助を受けた諸政党で構成される陣営の支持者が、他方の陣営に対抗する一歩を踏み出したということである。しかしこの対抗陣営とは、一部が主張するようなナフダ運動やイスラーム主義者らとは概して異なる。というのもチュニジアにおける野党イスラーム主義陣営は端からその翼をもがれており、チュニジア内のゲームにおけるお飾りに過ぎないからである。もっともナフダ運動やそれに列する諸政党は、受け入れられるためならば、とあらゆることを譲歩したのであるが。そればかりか彼らはチュニジア式「民主主義」の祭壇の上でイスラームの装束を脱ぎ捨て、エキストラとしての、また民主主義の装飾品としての役割を果たすことを受け入れた。しかしながら、それを表現できる機会を彼らは持たなかったのだ。ナフダ運動は国内の(政策)決定ゲームにおいて全くの無力であったにもかかわらず、人々が同政党を幾年にもわたって悪魔化し、彼らに生活・経済・政治に関連するあらゆる国難を担わせてきたことは、まったくもって笑止の沙汰である。

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( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:51431 )