パレスチナ:ガザ地区の考古学ガイドブック『ハーシムのガザ シャームへの入り口』が完成
2022年06月24日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ガザ地区の考古学ガイドブック『シャームへの入り口』がリリース

【ガザ:アナトリア通信】

ガザ地区の政府活動フォローアップ委員会は、昨日木曜日、ガザ地区の「考古学ガイドブック」を出版した。

アッサーム・ダアリース委員長は、市内のパシャ宮殿博物館にて開かれた記者会見で、「考古学ガイドブックの出版は、パレスチナ文明の重要性、偉大さ、荘厳さに対する社会的認識の向上を促進し、強化することが目的である」と発表した。

ガイドブックのタイトルは『ハーシム*¹のガザ シャーム*²への入り口』である。

委員長は、「当書には、パレスチナの地とその神聖さに対するパレスチナ人の敬愛やその地との密接な繋がりへの誇りなど、さまざまな内容が含まれている」と付け加えた。

そして「庶民生活の史料である、市場・隊商宿・公共の水場や公衆浴場・丸天井の廊や簡易礼拝所・歴史的な墓地などについても記載されている。また、イスラームとキリスト教双方の古代遺跡の歴史には十分な紙面を割き、アイユーブ朝、マムルーク朝、オスマン帝国のイスラーム文明も一部扱われている。さらに、古代の住居や宮殿の歴史的研究を通して、教育的および社会的生活様式を具体的に例示している」と説明した。

「当書は、ガザ地区の史跡や歴史的都市の証拠を示す考古学的、戦略的知識が詰まった宝箱だ。遺跡の発見や発掘調査で出土した文化財の謎を明らかにする」と続けた。

彼は「このガイドブックは今後、あらゆる手段で、パレスチナ市民、各教育機関および公共図書館、市民社会諸機関に配布される」と述べた。

委員長は、記者会見で、パシャ宮殿博物館振興に向けての割り当て額にも言及した。

ハーシム*¹ 預言者ムハンマドの曽祖父ハーシムの墓がガザにあることから「ガザ・ハーシム」と呼ばれる。
シャーム*² 大シリア、レバノン・ヨルダン・パレスティナを包括する地域

     

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:宮﨑梨菜 )
( 記事ID:53638 )