エジプト:『マムルークたちのカイロ』…マムルーク朝時代の建築を振り返る(7)
2023年01月24日付 Al-Ahram 紙

■『マムルークたちのカイロ』…マムルーク朝時代の芸術的遺産を追う旅:ブックフェア特集

【ムスタファー・ターヒル】

このように、マムルーク様式の建築物は13世紀半ばにエジプトに登場し、さまざまな意匠、形式として20世紀の半ばまで残存し続けた。その間、マムルーク様式の建築物は繁栄と凋落の間で数多くの局面を経験したが、エジプトにおけるイスラーム建築にかかわる純粋な表現を体現し続けた。そしてそれはエジプトにおける国民主義の現象の一つへと変化し、その後ムハンマド・アリー・パシャの一家が約1世紀半にわたってエジプトの王座に君臨した時代において、政治、社会、経済の変化に揺るがされた歴史的文脈のなかで、あらためて際立つ存在となったのである。

つまり1517年におけるオスマン帝国の手によるマムルーク朝の支配の終焉と、1936年におけるフアード1世の統治の終わりまでの4世紀以上にわたる時代には、エジプトにおける連続的かつ根本的な変化が含む段階が存在したのである。

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( 翻訳者:佐々木舞香 )
( 記事ID:54921 )