モーメン氏 イランでの女性に対する身体的・精神的攻撃を否定することはできない|人間の無知による女性の権利侵害|女性尊厳保護法案の内容(6)
2022年11月25日付 Hamshahri 紙


(続き)
イラン暦1399年 「女性の尊厳保護及び暴力からの女性保護法案」条文の承認

 女性家族問題担当副大統領府法務調査室長は続けて、次のように述べた。「[司法府長官による]法案の承認と政府への提出の後、内閣府法案委員会は司法府の代表者を招き、法案委員会とその小委員会において法案を検討するように指示した。最終的に法案条文は、『女性の尊厳保護及び暴力からの女性保護法案』という名称で、1399年デイ月14日[西暦2021年1月3日]の閣議において緊急性条件付きで承認され、イラン・イスラーム共和国大統領による1399年デイ月24日[西暦2021年1月13日]付の文書において、法的手続きの継続のためイスラーム評議会[国会]議長に提出された。」

 同氏は、次のように付け加えた。「第13期政府[ライースィー政権]成立後、女性家族問題担当副大統領府は、副大統領府担当局内に法案を審査する専門作業部会を設置し、また分科会および統括機構調整会議を開催することにより、法案の進展を集中的に支援し後押ししてきた。」

 さらに、同氏は次のように述べた。「最後に、当副大統領府は、過去の政府と第13期政府で作成された法学的・法律的・司法的な支持文書の集成や、法案に関する様々な観点からのこれまでの見解、本分野の専門家による分析と提案の集成を含む法案の包括的支援パッケージを準備し、まとめた上でイスラーム評議会社会委員会に提出した。」


女性尊厳保護法案の記載内容

 同氏は続けて、次のように述べた。「女性の尊厳保護及び暴力からの女性保護法案は、イランの法体系で初めて女性に対する暴力を定義し、さまざまな種類の暴力を『犯罪』とみなし、それに対する『刑罰』を定めたものである。同時に同法案は、関連する司法・行政機関に責務を定め、それらの機関に方向づけを与え役割を引き受けさせることで、同法案に基づいて女性に対する暴力の発生を防止し、この暴力の被害者を支援する機会を提供できるようにしている。また、国家委員会の定義に従いこれらの機関の職責履行状況を厳密に監視できるようにもしている。」

 女性家族問題担当副大統領府法務調査室長は、「この法案には前述のような[女性に対する暴力抑止の]規定が盛り込まれているにもかかわらず、依然として大きな不備と欠陥が残っている。そのため、いくつかの条項に関してイスラム評議会の承認を得て施行するには、困難もしくは厳しい意見を伴うことになるだろう。したがって、政府内の検討会議およびイスラーム評議会の関連会議において、内容を改善し、本質的に充実したものへと変えていく必要がある。」と話した。

−(了)−

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( 翻訳者:HR )
( 記事ID:55110 )