レバノン:安全保障理事会はリーターニー側以南を含む全土へのレバノン国家の主権拡大を支持
2025年10月17日付 al-Quds al-Arabi 紙
■安全保障理事会、リーターニー川南部を含むレバノン全土への主権拡大を支持
【国連:本紙】
国連安全保障理事会は、理事各国間の広範な協議を経てレバノンに関するプレスリリースを金曜日に発表し、レバノン政府が国内全土に対して国家主権を行使するとの自らの誓約を全面的に支持する旨を表明した。これにはレバノン政府の枠外にいかなる武器や権限が存在しないことを保証し、他のいかなる権限を承認しないことが含まれる。
理事各国は国際社会に対し、レバノン軍がリーターニー川南岸において効果的かつ持続的な展開を確保できるように支援を強く求めた。また国連レバノン暫定軍(UNIFIL)への全面的な支持を表明するとともに、すべての当事者に対しUNIFIL要員と施設の安全と治安を尊重するために必要なあらゆる措置を講じるよう強く求めた。同時に、平和維持要員をいかなる攻撃の対象にしないことを改めて確認した。
理事各国は全ての当事者に対し、2024年11月26日のイスラエルとレバノン間の敵対行為停止協定に基づく義務を遵守するとともに、民間人の保護を含む国際人道法を遵守するように求めた。
安保理は、レバノン政府がシリア・アラブ共和国との国境画定に応じる用意があることのほか、同国が密輸防止に努めていることを歓迎した。そのうえで、安保理決議第1701号(2006年)及び第1559号(2004年)の完全な履行も求めた。
声明案はフランス大使によって提出され、いくつかの加盟国がこれにわずかな修正を加えた結果最終的な文面について、全理事国による全会一致が得られた。
プレスリリースは、安保理の発表内容のなかでもっとも重要度が低いものであり、公式文書として分類されていない点に留意する必要がある。むしろそれは、特定の問題に関して報道機関に何を発表すべきかという安保理理事国の共通の立場を反映したものにとどまる。
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( 翻訳者:佐藤百合香 )
( 記事ID:61025 )