エジプト:「伝統的な民族衣装を着て歩く」キャンペーンは批判へのアサーティブな対処法
2025年11月14日付 Al-Ahram 紙

ルクソール神殿
■ガラベーヤの勝利:「ルクソール神殿に行こう」キャンペーンは上エジプトの衣装に対する批判への効果的なメッセージ
【ルクソール:イーマーン・ハワーリー】
エジプト・アラブ共和国の中央部に位置し、古代エジプト文明の栄華を今に伝えるルクソール県で本日金曜日、「ガッラービーヤ(エジプトの伝統的な衣装、以下ガラベーヤという)を着てルクソール神殿に行こう」キャンペーンが始まった。ガラベーヤをまとって遺跡や観光地へ立ち入ることを禁じる最近の呼びかけに反応して行われた。イベントには、ルクソール県だけでなく近隣のキナ県(エジプト南部)やアスワーン県(エジプト最南端)からも多くの若者たちが参加した。彼らは、上エジプト(主にカイロの南側からアスワーンまでの地域)のアイデンティティを示すとともに、ガラベーヤの正統性と帰属意識を象徴する衣装としての地位を確かなものにしようと集結した。
神殿ツアーは金曜日の午後の礼拝後に始まった。参加者たちはガラベーヤを着てスィーディー・アブー・ハッガーグ・モスクの広場に集合し、ルクソール神殿へと向かった。ツアーでは、ガイドたちが神殿の歴史を説明し、名所へ案内した。撮影スポットでは参加者たちは誇らしげな表情でポーズを取っていた。
キャンペーンを企画したムハンマド・アブドゥッラティーフ・サギール氏は、「本イベントは上エジプトの伝統に対する認識と誇りを示す明確なメッセージである」と述べた。そして、「これほど多くの人が参加したのは、伝統衣装を貶す風潮の拒絶にほかならない」と指摘した。同氏は、このキャンペーンが様々な文化・社会層から支持を得ていること、特にキナ県やアスワーン県からの若者の参加が目立ったことにも言及した。
ルクソール市にある「詩の館(The House of Poetry)」の館長を務める詩人フサイン・カッバーヒー氏は、イベントに大勢が参加したことは、上エジプトの人々の自らのルーツと歴史を尊重する姿勢の証であると述べた。とりわけ、ガラベーヤを着た子供たちが熱心に取り組んだことに注目し、その姿を「正統性への祝福と帰属意識の定着」と表現した。そして、この民衆による意思表示は、コミュニティが自らの文化的アイコンの重要性を認識し、ルクソールの歴史と文化にふさわしい洗練された対応力を兼ね備えていることの裏付けであると述べた。
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( 翻訳者:植木征司 )
( 記事ID:61143 )