アフマド・ハータミー、次期専門家会議議長について発言(2)

2016年03月06日付 Jam-e Jam 紙
専門家会議を改革主義とか原理主義とかいった枠の中に収めることはできない

 アーヤトッラー・ハータミーは選挙後の状況に関し、アーヤトッラー・メスバーフ=ヤズディーやアーヤトッラー・モハンマド・ヤズディーなど、原理派が確保していた〔専門家会議での〕議席の多くを無所属や改革派・穏健派の候補者の前で失ったことについて、次のように述べた。
イランにおける専門家会議には特別な状況があり、改革主義とか原理主義とかいった既存の枠の中に収めることはできない。この会議の使命とは、〔最高指導者による〕指導を強化することである。とはいえ、指導の強化といっても、専門家会議がつねに〔最高指導者を〕称賛・讃美するということを意味するわけではない。

 同師は「指導を手助けし、強化するとは、我々が自らの義務を遂行し、批判すべき点があれば、建設的にそれを示すことを意味する」と語った。

 テヘラン臨時金曜礼拝導師は今期の専門家会議選挙を支配していた状況について、次のように指摘した。

私もその一員であるゴム講師協会が推薦した立候補者83名中64名、すなわち最高指導者の監督と革命の価値観に忠実なゴム講師協会推薦の立候補者の8割が当選した、というのが実際である。これはすなわち、最高指導者の監督に忠実な会議が成立した、ということを意味する。

専門家会議の議員たちの中には派閥など存在しない

 専門家会議議員である同師は、この会議には一般で言うような派閥など無縁であると強調した上で、「ゴム講師協会推薦の立候補者ではない人物24名についても、〔最高指導者による〕監督の問題が示されれば、全員が一致団結する。この種の〔一般的意味での〕派閥など、専門家会議議員の中には存在しないのである」と語った。

 同師はその上で、「専門家会議の議員たちを論じる場合、彼らを全体として見る必要がある。この会議に新たに進出した者たちも革命の価値観に忠実な人物である。第5期専門家会議は、たとえ過去4期の専門家会議よりも最高指導者の監督への忠実度が高いとは言えなくとも、低いわけではまったくない」と述べた。

次期専門家会議議長のイスは誰の手に?

 同師は、専門家会議の次期議長に関する話し合いは始まっているのかとの疑問には、次のように答えている。

この件に関しては、今のところ何も行われていない。しかし第5期専門家会議の議長は、〔‥‥〕少なくとも最初の2年間は、アーヤトッラー・メシュキーニーやアーヤトッラー・マフダヴィーキャニー〔※いずれも故人〕、アーヤトッラー・ヤズディー〔※今回テヘラン選挙区で落選〕のような人物になるだろう。

※訳注:アフマド・ハータミー師はここで意図的に、ラフサンジャーニー元専門家会議議長の名前を挙げず、同師と対立するヤズディー師「のような人物」と表現したことで、ラフサンジャーニー師の復権の可能性を否定したものと思われる。

 セイエド・アフマド・ハータミー師はジャンナティー師やシャーフルーディー師、ロウハーニー師、ラフサンジャーニー師、エマーミー=カーシャーニー師などが専門家会議の議長になるのではないかとの憶測が流れていることについて、「これらの人たちについて、私は発言を控える。どの人物について言っても、それは憶測にすぎない。これは実際のところ、メディアや〔政治〕グループ、ジャーナリストがこしらえたものであり、ときに〔イランの政治状況を一定の方向に誘導しようとする意図的な〕雰囲気作りであることもある〔‥‥〕」と述べた。

 同師はさらに、自身が専門家会議議長の候補者となることについて、「私自身は、専門家会議議長に相応しい人物とは思わない〔‥‥〕」と語った。

〔‥‥〕


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翻訳者:STM
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