イラン外務次官:対IS戦闘へのファーテミユーン強制投入とイランのターリバーンに対する武器供与を否定(4/4)

2020年07月19日付 Iran 紙

ー(3/4)の続きー

◆「偽善者たち(モナーフェギーン)」は敗北し化石化した社会集団

 イランのセイエド・アッバース・アラーグチー政務担当外務次官は、アフガニスタンの民放TOLOnewsのインタビューに応じ、もしアフガニスタン政府がモジャーへディーネ・ハルクと対話行ったとしたらイランはどう考えるかという質問に対して、「我々の考えとしては、モナーフェギーン[訳注:イラン政府が用いるモジャーへディーネ・ハルクの蔑称。偽善者たちの意味]は敗北し化石化した社会集団である。もしアフガニスタン政府が連中との対話を望むのであれば、それは彼ら自身の選択であるが、我々はそれに価値を見出さない」と主張した。


◆イランにおけるアフガニスタン人不法移民の存在が一部で問題を引き起こしている

 アラーグチー氏はイラン国内に数百万人いるアフガニスタン人について言及し、「イランにおけるアフガニスタン人不法移民の存在が一部で問題を引き起こしている。しばしばアフガニスタン人同士で、またはイラン人と衝突するのを把握しており、その一部はイラン国民の殺害に発展している。もちろん我々はこれらが事件であると認識しており、この問題を最小限に抑えるよう努めなければならない」と述べた。

 同氏はイランにおける合法的アフガニスタン人移民の重要性について、「彼らはとりわけイラン・イラク戦争後に経済分野で我々を助け、貢献してきた」と語り、「我々はこの件に関する問題を最小化するためにも、[国内のアフガニスタン人たちの]存在を合法的に[登録]するよう努力しなければならない」と強調した。


◆ヤズド事件において警察はその職務を果たそうと努力

 同外務次官はこのインタビューの中で、数人のアフガニスタン人が死傷したヤズド事件について説明し、このアフガニスタン人たちが密輸業者を通じて不法にイランに入国していたとした上で、「この事件については現在調査中である。しかし警察は自身の職務を果たそうと努め、体系的な対立はなかった」と語った。

 アラーグチー氏はまた、[アフガニスタンからイラン東部に流入する]ハリールード川で発生した多数のアフガニスタン人の絡む事件にも触れ、「2ヶ月の間にアフガニスタン国民を巻き込んだ2つの事件が発生してしまった事は残念だ」とした。


◆ハリールード川事件の調査は継続

 アラーグチー氏はハリールード川事件について、「この事件に関する調査は継続しているが、我が国の国境警備隊は[アフガニスタン人らを]無事にアフガニスタンへ送還しようとした」との考えを示した。

 同氏は続けて「この事件を調査するにあたり、アフガニスタン側には国境検問所がなく、国境管理がなされておらず、この文脈において我々はアフガニスタン国民の違法な越境を目の当たりにしているという事実に留意する必要がある」と語った。

 アラーグチー氏はまた、この問題の調査にあたっては「人身密輸業者」の役割についても同様に注目する必要があると指摘し、「我々の調査において、イランの国境警備隊はアフガニスタン国民の不法入国を阻止し、我が国の領土から立ち去るように求めている。アフガニスタン人らへの返金を拒否し、当該地域の川の水深は実際には深いのにも関わらず、浅いと言って彼らに川へ飛び込むよう強要するのは、人身密輸業者であった」と主張した。

 同外務次官は、ここではイラン国境警備隊の主張を説明したが、当然アフガニスタン側には別の主張が存在するとして、「既に述べたとおり、この事件に関する調査は継続していて、もし本件に関するイラン国境警備隊の罪が明らかになった場合には法的措置が講じられることになる」との見解を示した。/イラン学生通信


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翻訳者:KMMK
記事ID:49651