ターリバーン報道官 イラン政府はアフガンの問題解決に向けてその意思を示している(2)

2020年08月08日付 Iran 紙

―(1)の続き―

◆『ロヤ・ジルガは囚人解放の妨害のためだけに召集。ドーハ合意はアフガニスタンの問題を解決するための適切な枠組み』

 カタールにあるターリバーン政治事務所のサヒール・シャーヒーン報道官は、もし囚人が解放されなかった場合にはどうなるのかという問いかけに対し、「もし囚人を解放しないのであれば、それはカーブルの政権がアフガニスタンの問題のための平和的プロセスを望んでおらず、軍事的解決の道を選んだということになる。これにより衝突は激しさを増し、カーブルの政権はその責任を負うことになる」との考えを述べた。


◆米軍に対してターリバーンはロシアと共謀しなかった

 同報道官は、米国がロシアはターリバーンを雇い、米軍兵士を殺害させようとしていると非難していることについての質問に対し、「そもそも、この発言は無責任で現実に即していないと言わせていただきたい」と主張した。


◆『そのような主張はアフガニスタンにおける和平プロセスに反対する一部の武装勢力によるものであり、彼らはこのプロセスを妨害し、車輪の回転を止めようとしている』

 シャーヒーン報道官は、「このような根拠のない誤った情報は、アフガニスタン和平プロセスを妨害するために、カーブルの治安当局から一部の欧米のジャーナリストに提供された。これらの報道は事実無根である。このキャンペーンはアフガニスタン和平プロセスに反するものであり、我々はこれを完全に否定する」と続けた。

 また、ターリバーンはこの件に関して情報収集を行うために米国の諜報機関と連絡を取ったり、彼らに協力することに同意したりしたかという[記者からの]問いかけに対し、「米国側もこの件が真実ではなく虚偽のものであると認識しているため、彼らは我々にそのような要求はしていない」との考えを示した。

 その上で、「我々には軍事的チャンネルがあり、もし違反行為が発生した発生すれば、我々は米国に通達し、彼らも同様の措置をとるが、この件に関して米国側からは一切の問い合わせを受けていない」と付け加えた。

 シャーヒーン報道官は、ロシアもターリバーンに武器を供与したとして非難されていることについてどう思うかという[記者からの]質問に対して、「私はこの言説を否定する。これは事実ではない。我々はロシアと関係を有しているがそれは政治的なものである。我々のドーハにある政治事務所は、ロシアだけでなく他の近隣諸国や地域の国々と関係を有している」と語った。

 また、「これは単に政治的なレベルの話であって、政治的関係はなんら問題がなく、我々はそのような[ロシアから武器を供与されているという]見解を否定する。この主張は和平合意を反故にするための工作である可能性があり、我々の武器に関して言えば、ターリバーンはアフガニスタン国内に武器の備蓄があって、その上でカーブル政府や軍から[新たな]武器を購入している」と主張した。

―(3)に続く―


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翻訳者:KMMK
記事ID:49747