独自インタビュー ターリバーン政治事務所報道官「ターリバーンは戦争の勝者として対話に臨む/未だ停戦に合意せず/合意の相手は米国政府であってアフガン政府ではない」(2)

2020年08月15日付 Hamshahri 紙

~(1)の続き~

―実際にターリバーンは停戦を行わないとおっしゃいますか?しかし、アフガニスタン政府は包括的な停戦が実施され、その後に対話が開始されると表明しています。

 停戦の問題についてはドーハ合意で定められています。どうしたら合意に反し、カーブル政府が召集したジルガ[の決議]を受け入れることができますか?我々は米国と合意を結んでおり、それは国連によっても承認されています。ドーハ合意に従えば、アフガニスタン間対話の開始後、停戦も議題の一つとして扱われます。


―3日間に渡ってカーブルで開催された和平協議のためのロヤ・ジルガには約3,200人が参加しましたが、なぜこのジルガが違法だとお考えでしょうか?これらの参加者はアフガニスタン国民を代表していたと思うのですが。

 このジルガはターリバーンの囚人の釈放について話し合うために召集されました。我々が述べているのは5,000人の囚人は解放されなければならないとドーハ合意に記されていということであって、このことは実際に明記されています。この場合、ジルガを召集する必要性はどこにあるのでしょうか。我々がこのジルガを招集する必要はなく、その招集は違法であると主張するのはそのためです。しかしながら、このジルガでさえも残りのターリバーンの囚人は解放されるべきであるとの決定を下しており、我々はこれを歓迎します。


―アフガニスタン間対話が延期された主な要因は、ターリバーンが政府に提出したリスト[に記載された]5,000人の解放がなされなかったことであり、これによって対話は4ヶ月に渡って遅れたわけですが、なぜここまで5,000人全ての解放という要求にこだわったのでしょうか?対話を開始し、その中で兵士の解放を進めていくことはできなかったのでしょうか?また、もしターリバーンが対話の開始を受け入れていたら、流血[を伴う事態]はより少なく抑えられたのでしょうか?

 我々が求めているのはまさにそのことです。つまり、我々はアフガニスタンの大地で流れる血が減少することを望んでいます。我々は10日間の猶予を与え、この10日間で囚人の交換を行い、アフガニスタン間対話を開始することが定められていました。[それにも関わらず]なぜ政府は取り決め通りに行動しなかったのでしょうか?カーブル政府は囚人の釈放や対話の開始に先立って停戦が確立されるべきだと主張していますが、彼らは自らの政権を維持したいわけです。彼らが停戦の実施を主張しているのは、自分たちの政府と体制を維持するためです。我々は米国と合意に至りましたが、アフガニスタンの将来と今後の政権については結論に達していません。[対話開始の]遅延と流れた血に対して責任を負っているのはカーブル政府であって、繰り返しになりますが、我々は合意を遵守しそれに従って行動しています。

~(3)に続く~


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翻訳者:KMMK
記事ID:49749