エルドアン、クルチダルオールへの訴訟17件を取り下げ

2021年11月20日付 Milliyet 紙

エルドアン大統領は、野党共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首に対して起こした訴訟17件を取り下げた。これにより、エルドアン大統領は446万リラの賠償請求を放棄した。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、2016年7月15日のクーデター未遂後にCHPのケマル・クルチダルオール党首に対して起こした17件の訴えを取り下げた。賠償請求額の総計は446万リラだった。

16日火曜日の議会会派会議におけるスピーチでエルドアン大統領は、クルチダルオールCHP党首による手打ちの呼びかけに答える中で、2016年7月15日のクーデター未遂後クルチダルオール党首に対して起こした訴訟に言及し、「ケマル君、私は君に勝った訴訟を取り下げたというのに君はこの重さを、価値を、ただのひとつも解さなかった。分からなかった」と述べた。

エルドアン大統領の弁護人のヒュセイン・アイドゥン弁護士は、エルドアン大統領が2016年7月15日クーデター未遂後にクルチダルオールCHP党首に対して起こした17の訴訟を取り下げたことを明かした。

■「許す」

裁判所に送られた訴訟取り下げの申し出には、エルドアン大統領が2016年7月29日に述べた「今までの私に対する不敬、行動を行う者を1度だけ特別に許す。そして訴訟を取り下げる」とのコメントが引用された。

アイドゥン弁護士は、エルドアン大統領が2011年にも訴訟と抗議を取り下げ「良心」を示したことを強調し、「CHPによる侮辱行為はごく短い期間しか収まらず、残念ながら続いていた。FETÖによる7月15日のクーデター未遂で国民が重い代償を支払った後、我々が歴史的な機会を得たことは疑いない。大統領は、国民が最低限度の生活をし、我々の一体性が強化され、最低限度の好意が我々が政治の舞台にいる間保たれることを祈って、この訴訟を取り下げる」と述べた。

■訴訟17件を取り下げ

エルドアン大統領は17の訴訟を取り下げ、これにより総額446万リラの賠償請求を断念した。これらの訴えでは、クルチダルオール党首が2011年から2016年の間に議会の会合、演説でエルドアン大統領に対して行った侮辱的な発言が問題とされていた。訴訟の賠償請求額は1万リラから100万リラの間で、最も高額な100万リラの賠償は3件の訴訟で請求されていた。これら3件は、クルチダルオール党首がレイハンルでの爆発とウルデレでの誤爆の責任者としてエルドアン大統領を名指ししたこと、エルドアン大統領がテロ組織の構成員を養成しシリアへ送っていると主張したこと、エルドアン大統領の尊厳を中傷したことを巡って起こされていた。

■ハズレト・アリ・ジャーミィで金曜礼拝

19日、エルドアン大統領は金曜礼拝のためハズレト・アリ・モスクを訪れた。エルドアン大統領は昼頃、ウスキュダル区クスクルの自宅を出て、同区のハズレト・アリ・ジャーミィで金曜礼拝をおこなった。その後エルドアン大統領は公務を行うヴァフデッティン邸に向かった。


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翻訳者:麻生充仁
記事ID:51889