チュニジア:宇宙工学エンジニアの発言が論争を引き起こす

2022年01月12日付 al-Quds al-Arabi 紙
■「科学は私たちを神の元まで近づける」…チュニジア人女性航空宇宙エンジニアの発言が大きな論争を引き起こす

【チュニス:本紙】

ここ数日、チュニジア人女性宇宙エンジニアのラーニヤ・トゥーカブリー氏はチュニジアで一躍時の人となった。科学と神への信仰に関する発言が、チュニジア国内で大きな分断を起こし、同氏は激しい攻撃に晒されたと同時に広く同情を集めた。

数日前、トゥーカブリー氏はチュニジアの民営チャンネル「アッタースィア」の番組「タフタッスール」にゲスト出演した際に次のように発言した。「科学は私たちを常に神へと近づける。クルアーンには学者らが現在発見している多くの事柄が書かれており、これは私が仕事を通じて、また、クルアーンの特に宇宙や太陽、月、惑星について述べられている節を読むことを通じて個人的に発見したことである」。

トゥーカブリー氏は、欧州宇宙機関のエンジニアや学者たちがアナログ式の宇宙飛行士訓練センターとして運営する国際的な科学プロジェクトに参加している。同プロジェクトでは自然光と時間を断絶された研究室内で月面における宇宙飛行士の任務のシミュレーションを行っている。

先般の彼女の発言は、チュニジア国内で大きな物議を醸した。一部の人々は「欧州のメディアにおいて彼女に関する記事が存在しない」として、彼女の学歴や欧州宇宙機関での職歴を疑った。

その他の人々は、彼女が知識をもたない事柄へ踏み入ったと考え、また彼女は彼女の専門とすることについてのみ話すべきで、宗教的な事柄や創造主に関する知識は聖職者に任せるべきであったと考えた。

(後略)


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翻訳者:中村 優世
記事ID:52172