イスタンブル県警察局、ミグロス職員のデモを鎮圧

2022年02月20日付 Cumhuriyet 紙

ベイコズのヒディヴ宮殿通りに集まった〔食品マーケットチェーンの〕ミグロスの職員は、給料値上げを求めてデモを行った。しかしその後、デモの鎮圧を行った警察部隊はデモ隊68人を機動隊車両に拘束した。

解雇されたDGD労働組合(倉庫・港湾・造船・海運労働者組合)に加盟するミグロスの労働者たちは昨日19日、ミグロスのトゥンジャイ・オズィルハン社長の私邸前にてデモを行ったが、その後100人近い労働者たちが後ろ手に手錠で拘束された。拘束された労働者たちは事情聴取の後、夕方頃解放された。一方で、エセンユルトの倉庫前で行われているデモは16日目に入った。

給料値上げを求める労働者のデモに関し、イスタンブル県警察局は発表を行った。発表の内容は以下の通り。

「2022年2月3日、倉庫で働く人々が給料の値上げに関し改善を求めデモを行いました。デモはエセンユルト区に始まり、続いて記者会見やイベントなどが様々な場所・様々な日に行われました。」「デモが行われた場所の一部は記者会見が許可されている場所でないにもかかわらず、〔警察による〕介入や治安上の問題は発生せず、記者会見の実施は黙認されました。」

「2022年2月18日14時、ベイコズ区のヒディヴ宮殿通りの私有地の前で行われた記者会見でも、前回の記者会見と同様の対策が取られました。ここでは80人近くから成るデモ隊が呼びかけを行っていましたが、当地がプライベートな住宅地であること、大通りの目の前であること、周辺住民の安全と安心及び交通安全が損なわれる可能性があることから、何度も警告がなされました。それでもデモ隊は会見を続けることを要請したので、呼びかけおよび会見の続行が認められました。」

「デモに参加した人々は一人ずつ報道関係者に意見を表明し、スローガンや大勢の拍手を伴ってデモを続行していましたが、それでも警察による介入はなされませんでした。記者会見は14時40分に終了するはずであり、また必要な警告がなされていたにも関わらずデモ隊はその場を離れませんでした。度重なる警告にもかかわらずデモ隊は激しくスローガンの呼びかけと拍手によってプロテストを継続しました。深夜まで呼びかけを続けると述べたデモ隊に対し、本件が2911号法で定められた無許可集会に相当するものになると通知しましたが、それでも前向きな返答を得ることはできませんでした。」

「交渉の努力が実を結ばないため、拡声車両によって再び警告が発せられた上で、15時45分頃、しばらく待っても警告を無視し続けたデモ隊員68人の身柄を確保しました。抵抗した人に関しては拘束の際手錠が使われました。私たちは最大限慎重かつ寛容に対応していましたが、この過程で一部の抵抗した人々に対して手錠をかけた映像が報道されたことは非常に残念です。2911号法違反で法的措置を受けた人々は、事情聴取のあと検察の指示によって放免されました。」

■「力づくで拘束されました」
労働者たちは昨日、ANKA(アンカ通信社)のチャアタン・アクヨル記者に対し、以下のように表明した。

「関係者は昨日まで私たちに一切耳を貸してくれなかったので、トゥンジャイ・オズィルハン社長の家の前に行きましたが、そこでの景色もまぁすごかった(!)何がすごかったかって、私たちの国の警察が、私たちの警察が私たちを待っていたからです。500人から600人近くはいたでしょう、機動隊とか特別部隊とか。力づくで私たちを捕まえていきました。後ろ手に手錠をして私たちを黙らせようとしました。それでも私たちは今日、再び倉庫の前に来て、再び抵抗を続けています。私たちは強いのです、弱い人間ではありません。金持ちだけが強いのではありません、今日、心をもった人の力の方がもっと強いのです。トルコが私たちの後ろについています。全トルコが私たちを応援しています。これからも応援をお待ちしています。」


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翻訳者:今城尚彦
記事ID:52626