芸術界のウクライナ侵攻への反応―国際ペンクラブも声明発表

2022年03月01日付 Milliyet 紙

ロシアのウクライナへの侵攻への反応は芸術界においても盛り上がっている。ロシア人芸術家たちは、占領に対してヴェネツィア・ビエンナーレから退いたと伝えた。ウクライナを代表する芸術家たちの作品もまた、一台の車の後部座席で国から安全に運び出された。

戦争は毎日の生活のあらゆることに影響を与えたように芸術へも影響をもたらしている。
象と芝生の関係で害を被っているのは一体誰になるのか、というのは十分はっきりとしていることだ。起こっている事件に対して芸術界からも声が上がり始めている。二年に一度、イタリアのヴェネツィアで開催がされている世界で最も由緒があり、賞賛される組織の一つであるヴェネツィア・ビエンナーレのロシア・パビリオンが閉鎖された。ロシア人の芸術家たちであるアレクサンドラ・スカレヴァ氏とキリル・サフチェンコフ氏と並んで、キュレーターであるライムンダス・マラウスカス氏も行った発表では、もはやパビリオンでは場所を得ないであろうと伝えた。ロシア人の芸術家たちが、ソーシャルメディアを通しておこなった合同声明では、ウクライナで起こっている政治状況が理由でロシア・パビリオンから離れることに決めたと発表した。芸術家たちは、『一般市民がミサイル攻撃の中で亡くなり続ける中で、ウクライナ人市民が、シェルターへと隠れ、ロシア人抗議者たちが鎮圧される中で、芸術がおかれる場所は存在しない』という言葉とともに起こっている事態へ抗議を行った。パビリオンのオーガナイザーは、インスタグラムを通して、ロシアのパビリオンが閉鎖されるであろうということ、また新たな組織が作られることはないであろうと伝えた。

■ウクライナが続いた

ウクライナ・パビリオンは、命の安全を守るため、そしてまたそれぞれの作品が国から持ち出されるときに起こりえる困難のためにビエンナーレには参加をしないであろうということに関する不安を伝えるメッセージを出した。そして先日ヴェネツィア・ビエンナーレにあるウクライナ・パビリオンが閉鎖されたということが伝えられた。

モスクワのゴーリキー公園にある現代芸術博物館ガレージでは、「ウクライナで発生した人的そして政治的悲劇が終了するまで展示会の全ての作業が停止されるだろう」と発表した。アイスランド人芸術家のラグナル・キアルタンソン氏もまた、モスクワでの展覧会を取りやめて起こっている事態に対して抗議をおこなった。


■国際ペンクラブの反応

ペン・インターナショナルは、世界規模で1000以上の作家たちにより署名をされた、作家たち、新聞記者たち、ウクライナ国民もまた連帯を表明し、ロシアの占領を非難する手紙を出した。その中にはノーベル賞作家のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ氏そしてオルハン・パムクも含まれたリストではマーガレット・アトウッド、ポール・オースター、サルマン・ラシュディ、ツィツィ・ダンガレンブガ、アンソニー・ドーア、シリ・ハストヴェット、ヤン・マーテル、シリ・ハストヴェット、ブルハン・ソンメズ、エリフ・シャファク、オルガ・トガルチュク、リュドミラ・ウリツカヤといった作家たちがいる。通達では以下のような表現が用いられた。「私たち世界中の作家は、ロシア軍のウクライナに対して開始した暴力に対して不安の中にあります。そしてまた緊急に流血が停止されるように呼びかけを行っています。全員が平和、自由を表現そして自由を集める権利があります。プーチンの戦争は、ただウクライナだけにとどまらず、全世界の民主主義そして自由に対しての攻撃なのです。平和と暴力を生み出すプロパガンダに対して終止符が打たれる呼びかけのために集いました。独立をして、自由なウクライナなくては自由で安全なヨーロッパも存在しません。平和を保持しなくてはなりません。」


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翻訳者:堀谷加佳留
記事ID:52763