行政裁判所、イスタンブル新運河計画中の入札中止

2022年03月07日付 Cumhuriyet 紙

行政裁判所は、イスタンブル新運河計画に関するハルカル–ウスパルタクレ間で行われる鉄道の入札を停止した。トルコ技術者及び建築家商工会連合(TMMOB)の建築家局イスタンブル広域都市支部支部長のエスィン・キョイメンが、この決定についてジュムフリエット紙で評価した。

公正発展党のレジェップ・タイイプ・エルドアン大統領が市民の反対にもかかわらず、「皆さんのために」と言いながら進める「イスタンブル新運河」計画に関して、裁判所から興味深い決定が下された。

行政裁判所第13法廷は、計画中の「ハルカル–ウスパルタクレ間鉄道建設」の入札が法律に違反しているとして計画を中止した。判決では、「交渉」方式での入札では、必要な透明性と競合性が確保されないということが明記され、公共入札法21/b項において求められる「緊急要件」も満たしていないことが強調された。

行政裁判所の決定が「最終決定」であることに注意を促して、「判決を改正する道」もないと判決が下された。

中止の決定は、世論で「イスタンブル新運河が中止されるのか?」と理解される原因となった。TMMOB建築家局イスタンブル広域都市支部支部長のエスィン・キョイメンが、この決定についてジュムフリエット紙に語った。

キャンセルされたのは、一つの橋の入札であり、判決から計画そのものが中止されるというという解釈をすることはできないと述べるキョイメンは、政府が去年その基礎を建設したサズルデレ橋計画に触れながら、世論の中でこのような工事をもって「計画が始められた、この工事を我々はしている」という認識を形成しようとしていると注意を促した。

キョイメンは、入札における中止決定が公共入札法の21/b項によって下されたと強調し、「免除規定があるに違いなく、災害時に行うことができる。非常に迅速行う必要はあるが。もしくは非常に特別な構造が必要になる際に、この免除規定を利用するべきである、ここで『非常に特別な通路が作られる』として、9社が招待された。このうち3社が入札を勝ち取った。そのため、これは中止を意味する者ではない」

判決とともに法律が政権の側で自身の仲間の企業を富ませるための方法として利用されていることの指標であることが、再び明らかになったと指摘するキョイメンは、「違法性が、ある会社によって開かれた裁判によって明らかになったという意味ではよかった」と述べた。

■「企業は省と政権と共に罪を犯した」
共和人民党のメルスィン選出議員アリ・マーヒル・バシャルルもまた、以前2月11日にハルカル–ウスパルタクレ間(イスタンブル新運河横断架橋)鉄道建設と電子機械システム供給及び建設入札がギュレルマク・タシュヤプ社とヤプ合弁会社に与えられたものの、この入札で必要な条件が揃っていなかったことを明らかにしながら、以下のことを述べた。

「行政裁判所は、ハルカル–ウスパルタクレ間(イスタンブル新運河横断)鉄道建設と電子機械システム供給及び建設入札を中止した。理由は21/b項にそぐわないとみなされたためである。行政裁判所は、条件が揃っていないという判決を下した。これは何を意味するのか?今日までに5人の無法者に対して与えられ、21/b項によって行われた入札の99%が違法であるということである。これらを会議でこのことに我々が触れ、質問をした時に回答すらしない者たちは今、何をするのか?ブルサでも、ハルカルでも、トルコの数多くの場所で、我々の金がこの21/b項を利用しながら5人の無法者に着服された。私は1500億ドルの予算について話している。結果として何が出てくるか?私たちがこの会社が建設した橋、道路、空港の金を渡さないと言ったら我々をバッシングではないか。しかし、出てきた結果はこれである。この会社は、省と政権とともに罪を犯した。この責任を取ることになるだろう。私たちはすぐにも彼らに責任を取らせる。判決はすぐに出るだろう」


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翻訳者:岩田和馬
記事ID:52839