アカル国防相「マリウポリへ救助船を送ることは可能」

2022年04月02日付 Hurriyet 紙

アカル国防相は、住民や負傷者のマリウポリからの避難について発言し、海からの避難のため救助船を送ることは可能だと明かした。

フルスィ・アカル国防相は、ウクライナでの戦闘に関する最新状況について記者の質問に答えた。

最近ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相とロシアのセルゲイ・ショイグ国防相と行った電話会談に関して、アカル国防相は、当初からトルコはレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領のリーダーシップにより、積極的な外交交渉をすすめてきたと明かした。

自身もロシアとウクライナの国防相と数多く電話会談を重ねており、ウクライナのレズニコフ国防相とはイスタンブルで面会したと明かすアカル国防相は、もうこれ以上人命が失われないため、そして平和と安定のため一刻も早い停戦宣言の重要性を強調した。アカル国防相は、停戦が一刻も早く実現し、避難のための人道回廊が安全に設けられる必要を述べ、「トルコはウクライナ国民に人道的支援を継続している。避難問題ではトルコにできる支援を行っている。ウクライナ国民に対する支援は継続するつもりだ」と話した。

■「救助船派遣は可能」
トルコ人住民も含まれるマリウポリからの住民避難に向けた質疑に対して、アカル国防相は、「特にマリウポリに残るトルコや他の国籍の住民と負傷者について、海からの避難を目的とした救助船派遣は可能だ。これについてロシアとウクライナの実務者間で連携協議を進めている。避難に対する支援を確実にするため、ロシアのアンカラ駐在武官をトルコ国防省に呼び、この提案を伝えると同時に、トルコのモスクワ駐在武官はロシアの実務者に提案を伝えた。これに並行して、ウクライナのアンカラ駐在武官にも提案について情報を伝えた。また、トルコのウクライナ駐在武官はウクライナの実務者と協力体制を構築した」と語った。

■「海上交通に問題はない」
黒海を漂流する機雷への対策に関する質問に対しアカル国防相は、「機雷による被害が生じる前に撤去するよう努めている。黒海の漂流機雷については、空からは哨戒機、ヘリコプター、ドローンで、海からは掃海艇と海上警備艇で、さらに沿岸警備隊や他の機関と共同で探知活動を続けている。海軍司令部の掃海艇と哨戒機が警戒にあたっている。通報を受け取るや即座に精査し、対処している。海中警備部隊(SAS)は高度警戒態勢に移行した」と語った。

アカル国防相は、漂流機雷に対して必要な対策がとられており「海上交通に問題はない」と話した。

■「航空機の退避のため接触を続けている」
人道支援のため派遣され、ウクライナのボリスピリ国際空港に取り残されているトルコ空軍のA400M輸送機2機の状況について、アカル国防相は「我が国の航空機の保障、退避、保全に関してロシアとウクライナに接触を続けている。航空機の一刻も早い移送を実現できるよう計画している」と話した。

アカル国防相は、ウクライナの各港に停泊するトルコの船についても、迅速かつ安全な退避のためロシアとウクライナに接触を続けていると明かした。


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翻訳者:麻生充仁
記事ID:53209